静岡県熱海市で土石流が流れた跡です。この場所では、幅約50メートルにわたって地面が削り取られています。
電柱は倒れ、屋根だけが残った家屋。さらに、右側半分がもぎ取られたような家もありました。
静岡大学防災総合センター・牛山素行教授:「木造家屋を押し流すレベルではなくて粉々にしてしまう。バラバラのものに変えてしまう。(家の)基礎すらも、何もなくなってしまうという壊し方」
専門家は、土石流によりえぐり取られた地面から、土石流がどのように動いていたのか、分かるといいます。
牛山教授:「谷の一番低いところを“選ぶように”流れ下っていっている。一番下の東海道線と新幹線を越える所は、その(下の)道路の所を土石流が突き抜けていったと」「多数の家が完全に流失というか、粉々になくなってしまった様子が分かりました」
大きながれきを伴い、勢いよく流れる土石流。
牛山教授:「ざっと計算したところですと、だいたい時速40キロでした。つまり、車の速度ですから、追い付かれてしまうんですよね」
通常、土石流は平地に近付けば近付くほど、勢いが衰えると言われていますが、今回はその平地にも被害が及びました。
牛山教授:「一番下流に近い、国道沿いの所まで土砂が出てきていますけど。あの部分は、勾配ほとんどないはずなんですけど。そこにあった家屋が少なくとも、3棟がほぼつぶれてしまっている」
土石流が破壊力をキープした理由は、現場の独特な地形にあるといいます。
牛山教授:「“急斜面”ですね。かなりの急勾配な斜面の上。上流で壊された家の破片が(斜面に沿って)下流に行くと、それがまた次の建物を壊す材料になってしまう。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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