日経平均は5日続落、後半は下げ渋る 日銀利上げ見送りで

 12月19日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比268円13銭安の3万8813円58銭と5日続落して取引を終えた。写真は株価スクリーンの下を歩く人。都内で2022年6月撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)

[東京 19日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は、前営業日比268円13銭安の3万8813円58銭と5日続落して取引を終えた。米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げペースの鈍化が示唆され、米株安となった影響を受けた。一方、日銀が追加利上げを見送り、ドル高/円安に振れたことが好感され、後半にかけては下げ渋った。

朝方は米株安から全体的に売り優勢で始まり、前営業日比で726円19銭安の3万8355円52銭まで下落し、この日の安値をつけた。売り一巡後は持ち直したものの、戻りは限定的だった。

昼休み中に日銀の利上げ見送り決定が伝えられ、ドル高/円安となったことも下支え要因となった。ただ、日銀総裁会見を見極めたいとのムードもあって反発力は弱かった。

大和証券・シニアテクニカルアナリストの木野内栄治氏は「年末のポジション調整の動きが活発化した影響のほうが下落要因として大きい。投資家は年越しでポジションを傾けたくないことから、年内は見送り商状となりそうだ」とコメントしていた。

TOPIXは0.22%安の2713.83ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.22%安の1396.67ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆2249億4200万円だった。

東証33業種では、値上がりは海運、銀行、保険など9業種、値下がりは電気・ガス、不動産、非鉄金属24業種だった。

個別ではソフトバンクグループ(9984.T), opens new tabが大幅安となったのをはじめ日経平均への寄与度が大きい銘柄の下げが目立ったほか、ニトリホールディングス(9843.T), opens new tabがさえない。半面、IHI(7013.T), opens new tabなどの防衛関連株や三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T), opens new tabなど銀行株が総じてしっかり。日産自動車(7201.T), opens new tabは高いが、ホンダ(7267.T), opens new tabは下落した。きょうグロース市場に新規上場したSynspective(290A.T), opens new tabは公開価格を53%上回る736円で初値を付け、635円で引けた。同じくグロース市場に上場したdely (299A.T), opens new tabは公開価格を16.58%下回る1001円で初値を形成し、1032円で引けた。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.79%安の630.85ポイントと、反落した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが770銘柄(46%)、値下がりは813銘柄(49%)、変わらずは60銘柄(3%)だった。

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