ゼレンスキー氏、ロシア「影の船団」排除呼びかけ 環境災害懸念も表明

ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、ロシアが制裁を回避して石油取引を行うために利用しているとされる「シャドーフリート」(影の船団)について、欧州の水域で活動できなくするよう西側の同盟国に要請した。 (2024年 ロイター/Roman Baluk)

[17日 ロイター] – ウクライナのゼレンスキー大統領は17日、ロシアが制裁を回避して石油取引を行うために利用しているとされる「シャドーフリート」(影の船団)について、欧州の水域で活動できなくするよう西側の同盟国に要請した。

ゼレンスキー氏はXへの投稿で、ロシアのプーチン大統領は「影の船団」を使って戦争資金を調達しているとし、制裁措置に加え、他の方法を通して制限するよう呼びかけた。

その上で、こうした船舶の多くは老朽化し、メンテナンス不足のまま監視なしで運航されていると指摘。「影の船団」は最大の脅威の1つとの認識を示した。

ウクライナ近辺では、15日にロシア本土とクリミア半島の間にあるケルチ海峡でロシア船籍のタンカー2隻が嵐のために難破。1隻は半分に折れて船首側が沈没し、周辺海域に重油が流出した。半分に折れたタンカーは全長136メートルで、1969年建造だった。 もっと見る

ゼレンスキー氏は、このロシアのタンカーによる原油流出を「環境災害」と指摘。「これよりも大型で危険なロシアのタンカーが運航されている。『影の船団』を止めなければならない。止めることで、ロシアの戦争資金を断つだけでなく、自然環境も守ることができる」と述べた。

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