<為替> 主要通貨に対して米ドルが小幅に上昇した。投資家は今週の米連邦準備理事会(FRB)、日本銀行、イングランド銀行(英中銀)など主要中央銀行の金利決定を見守っている。
CMEのフェドウオッチによると、市場では、17─18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利下げを実施する可能性が97%近くと見られている。
ドルはスイスフランに対して0.16%上昇し、0.8945スイスフランとなった。これは7月以来の高値水準となる。
ドル/円は0.31%高の154.12円。一時、11月26日以来の高値である154.480円まで上昇した。
ロイターなどのメディアは、日銀が18─19日開催の政策決定会合で金利を据え置く可能性が高いと報じた。これ以降、円は対ドルで下落基調にある。 もっと見る
ユーロは不安定な取引の中、0.07%高の1.0509ドルとなった。
ドイツ連邦議会は16日、ショルツ首相に対する信任投票を行い、同案は否決された。首相は議会に首相不信任を宣言するよう求め、正式に早期の解散総選挙実施に向けた措置を講じた。 もっと見る
ドル指数は一時107.16まで上昇した後、終盤は小幅高の106.88となった。
英ポンドは0.60%高の1.26845ドルとなった。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは4.6%高の10万6003ドル。トランプ次期大統領が、戦略石油備蓄と同様ビットコイン戦略備蓄を創設する計画に言及したことが買い材料となり、一時10万7821ドルまで急騰した。
NY外為市場:
<債券> 短期ゾーンの利回りが小幅上昇する一方、10年国債は横ばいとなるなど、まちまちの動きとなった。投資家は今週に予定されているFRBの金利決定を待っている。市場では、FRBが25bpの利下げを発表するとともに、金融緩和サイクルの一時停止を示唆する可能性が高いとみられている。
指標となる10年債利回りは一時約4週間ぶりの高水準まで上昇したが、終盤にはほぼ変わらずの4.399%となった。
2年債利回りも上昇し、一時約3週間ぶりの高水準を付けた。終盤は4.247%と、小幅上昇まで戻した。
アナリストらによると、インフレ率がFRBの2%の目標を上回る水準で推移し労働市場も堅調な中、FRBは17─18日に開催するFOMCで、さらなる利下げを急ぐつもりはないと表明する見通し。
債券市場は同時に発表されるFRBの四半期経済予測に注目している。「ドット・プロット」と呼ばれる金利予測では、利下げを開始した9月時点で2025年末の政策金利を3.4%と示していた。
チルトン・トラストの債券部門最高投資責任者(CIO)、ティム・ホラン氏は「ドット・プロットの平均が3回の利下げである場合、おそらく3月と6月になるだろう。もう1回が9月になるか12月になるかは様子を見ることになる」と述べた。
30年債利回りは4.606%と、わずかに低下した。
2年債と10年債の利回り格差は14.8bpでほとんど変化がなかった。
米S&Pグローバルが16日発表した12月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.3と、前月の49.7から低下した。債券市場は反応薄だった。 もっと見る
米金融・債券市場:
<株式> ナスダック総合が過去最高値を更新し、S&P総合500種も上昇して取引を終えた。一方、ダウ工業株30種は8営業日連続で下落し、2018年6月以来最長の続落となった。
市場は最新の経済指標を注視しつつ、週内に開かれる今年最後のFOMCで金利の行方を見極めようとしている。
CMEのフェドウオッチによると、市場は17─18日のFOMCで25bpの利下げが行われる確率を95.4%とほぼ完全に織り込んでいる。
CFRAリサーチのチーフ投資ストラテジスト、サム・ストーバル氏は「先週はやや売られ過ぎた可能性がある。FRBが18日に利下げを発表する可能性がほぼ100%とみられる中、残る唯一の問題はどのようなガイダンスが示されるかだ」と指摘。
その上で「タカ派的な利下げになる可能性が高く、FRBは金利を引き下げつつ、データ次第の姿勢を示す見通しで、来年の利下げ回数は予想より少なくなる可能性がある」と述べた。
市場はFRBの金利発表を前に17日の小売統計に注目している。
大型グロース(成長)株の多くが買われ、アルファベット(GOOGL.O), opens new tabが3.6%高、テスラ(TSLA.O), opens new tabが6.1%高で通信サービス(.SPLRCL), opens new tabと一般消費財セクター(.SPLRCD), opens new tabを押し上げた。ウェドブッシュ・セキュリティーズはテスラの目標株価を515ドルに引き上げた。ハネウェル・インターナショナル(HON.O), opens new tabは3.7%上昇。航空宇宙事業の分離を検討していると発表したことを受けた。
米国株式市場:
<金先物> FRBの金融政策決定を週央に控えて手じまい売りが継続し、3営業日続落した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前週末比5.80ドル(0.22%)安の1オンス=2670.00ドル。同限月は11日に、約1カ月半ぶりの高値を付けていた。
NY貴金属:
<米原油先物> エネルギー消費大国である中国の需要懸念が広がり、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月1月物の清算値(終値に相当)は前週末比0.58ドル(0.81%)安の1バレル=70.71ドルだった。2月物は0.53ドル安の70.29ドル。
中国国家統計局が16日発表した11月の小売売上高は前年同月比3.0%増となり、前月(4.8%増)から大きく減速した。政府が景気刺激策を強化しているものの、内需の弱さが改めて示唆された格好となり、中国の需要が先細るとの警戒感が浮上。原油の売り要因となった。
NYMEXエネルギー:
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