11月の米消費者物価指数(CPI)統計では、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数が引き続き堅調な伸びとなったが、上昇率は市場の予想通りだった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が来週の会合で利下げに動くとの観測が強まりそうだ。
キーポイントコアCPIは前月比0.3%上昇-4カ月連続で同率の伸び市場予想も0.3%上昇前年同月比では3.3%上昇-予想に一致総合CPIは前月比0.3%上昇-予想と一致前年同月比では2.7%上昇-予想に一致
エコノミストは基調的なインフレトレンドの指標として、総合CPIよりもコア指数の方が好ましいと見なしている。
US Core Inflation Stays Firm But Comes Within Expectations
Shelter costs showed signs of reprieve in November
Source: US Bureau of Labor Statistics
住居費は前月から伸びが鈍化。ただ同項目は、なお総合CPIの上昇率の40%近くを占めた。住居費はここ数年、最も根強いインフレ要因の一つとなっている。
シティグループのエコノミスト、ベロニカ・クラーク、アンドルー・ホレンホースト両氏はリポートで、「特に住居費の伸び鈍化を考えれば、FOMCとしては安心して12月に政策金利を25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げ、2025年も利下げを継続できるだろう」と指摘した。
物価上昇圧力は新型コロナウイルス禍からの回復期に見られたピークからは弱まったものの、最近はインフレ抑制に向けた進展が横ばいとなっている。労働市場に対する懸念が後退していることも併せて考えると、一部の米金融当局者がより漸進的なペースでの利下げを支持している理由が説明できる。
食品とエネルギーを除く財の価格は前月比0.3%上昇と、2023年5月以来の大きな伸び。家庭用調度品や衣料品の値上がりが影響した。この項目は過去1年半にわたり、ディスインフレに大きく寄与していた。
またホテル宿泊費が2年ぶりの大幅な伸びとなったほか、自動車価格も上昇した。これは、2つのハリケーンが襲来した後に需要が一時的に増えたことを反映している可能性がある。
食品は0.5%上昇と、昨年初め以来の大幅な伸びとなった。
住居費
サービス分野で最大の項目である住居費は前月比0.3%上昇。10月は0.4%上昇だった。持ち家のある人がその家を賃貸する場合の想定家賃である帰属家賃(OER)と家賃は共に0.2%上昇と、21年以来の低い伸びにとどまった。
ブルームバーグの算出によると、住宅とエネルギーを除いたサービス価格指数は2カ月連続で0.3%上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)は全体的なインフレの道筋を見極める上で、こうした指標を確認する重要性を強調しているが、当局は別の指標に基づいてこれを算出している。
その別の指標である個人消費支出(PCE)価格指数は、CPIほど住居費のウエートが高くない。PCE価格指数の伸びが当局目標の2%に近づきつつあるのは、それが一因だ。
ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、アナ・ウォン、スチュアート・ポール両氏は「11月のCPIは、インフレ率の2%目標に向けた進展がやや停滞しているというFOMC内で高まる不安を和らげる上であまり役立たないだろう。ただ懸念している当局者は少数であり、多くは、ここ数カ月に見られる高い伸びは一過性の事象とみているようだ」と分析した。
当局者らはまた、賃金の伸びにも細心の注意を払っている。経済の主要な原動力である個人消費の見通しを占う手掛かりとなり得るためだ。この日発表された別の統計によれば、11月の実質平均時給は前年比1.3%上昇した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原文:US Inflation in Line With Forecasts Solidifies Bets on Fed Cut(抜粋)
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