日経平均は続伸、円安や中国景気刺激策期待で 一巡後はもみ合い

 12月10日、東京株式市場で日経平均は、前営業日比207円08銭高の3万9367円58銭と、続伸して取引を終えた。写真は2月、都内の株価ボード前で撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)

[東京 10日 ロイター] – 東京株式市場で日経平均は、前営業日比207円08銭高の3万9367円58銭と、続伸して取引を終えた。ドル/円相場が円安基調を維持していることや、中国の新たな景気刺激策への期待が支えとなり、日本株は底堅い展開となった。ただ、11日の米消費者物価指数(CPI)発表を前に手掛けにくさも意識され、後場はもみ合いが続いた。

日経平均は前営業日比214円高としっかりでスタートした後、304円高の3万9465円14銭で高値を付けた。心理的節目の3万9500円に近づくと、上値の重さも意識された。上昇一服後は上げ幅を縮小する場面もあった。後場に入ってからは再び底堅い動きとなり、3万9400円を中心に一進一退の展開が継続。中国政府による経済支援策への期待を背景に、中国関連株が堅調に推移したほか、ドルが151円台に乗せるなど円安方向に振れ、自動車株もしっかりだった。

市場では「日本株は下値が堅いものの、企業業績が踊り場にあることやトランプ次期政権での関税強化への懸念で上値は重い」(SBI証券の投資調査部長・鈴木英之氏)との指摘が聞かれた。一方、「主力株の一角が堅調で投資家心理を支えている」(国内証券・ストラテジスト)との声もあった。

SBI証券・鈴木氏は「今は上昇のきっかけを待っている状況で、目先も基本的には3万8000円―4万円のレンジ内での動きになるのではないか」と述べた。

TOPIXは0.25%高の2741.41ポイントで取引を終了。プライム市場指数は0.25%高の1410.86ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は3兆9325億2500万円だった。東証33業種では、卸売、鉄鋼、電気機器など16業種が値上がり。保険、電気・ガス、非鉄金属など17業種は値下がりした。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.36%安の640.47ポイントと、反落した。

個別では、中国関連と目される銘柄が買われ、資生堂(4911.T), opens new tab、ファナック(6954.T), opens new tabが3%超高、安川電機(6506.T), opens new tabが2%超高だった。主力のトヨタ自動車(7203.T), opens new tabは1%超高、ソニーグループ(6758.T), opens new tabは4%超高で堅調だった。東京エレクトロン(8035.T), opens new tabは3%超高、アドバンテスト(6857.T), opens new tabは小幅高だった。トプコン(7732.T), opens new tabはストップ高で終了。非公開化に向けて入札プロセスに入っていることが分かったとする一部報道が手掛かりになった。

プライム市場の騰落数は、値上がり702銘柄(42%)に対し、値下がりが874銘柄(53%)、変わらずが68銘柄(4%)だった。

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