韓国大統領の弾劾訴追案、与党議員退場で可決に必要な数確保できず

 韓国国会で7日、尹錫悦大統領に対する弾劾訴追案の投票が始まった。与党「国民の力」の議員は投票前に1人を除き議場から退場しており、可決に必要な数を確保できていない。写真は与党議員がほぼ全員退席した議場の様子。代表撮影(2024年 ロイター)

[ソウル 7日 ロイター] – 韓国国会は7日夕、尹錫悦大統領の非常戒厳宣布を巡る弾劾訴追案を採決する本会議を開いたが、与党「国民の力」議員のほとんどが採決前に議場から退席したため、可決に必要な議員数を確保できないまま議事が停滞している。

聯合ニュースなどが否決される見通しと報じる中、野党は投票を終了せず、与党議員が採決に参加するのを待っている。投票開始時に議場に残った与党議員は1人のみ。その後に数人が戻ったが、可決できるかどうかは不透明だ。

可決には国会の定数300のうち3分の2の賛同が必要で、少なくとも8人の与党議員が賛成に回る必要がある。

国会関係者によると、投票期限は8日午前0時48分(日本時間同)。野党指導者は、弾劾訴追案が否決された場合、11日に再び採決を目指す考えを示した。

弾劾訴追案に先立ち、金健熙大統領夫人に対する特別調査を提案する法案が採決されたが、こちらは否決された。

尹大統領はこの日午前、国民向けのテレビ演説を行い、3日夜の非常戒厳宣布で混乱を引き起こしたと謝罪したが、辞任は表明しなかった。また、「任期も含め、今後の政治情勢を安定させるための措置を党に一任する」と語った。 もっと見る

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