12月4日、暗号資産(仮想通貨)ビットコインが5日、初めて10万ドルを突破した。写真はボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボで11月撮影(2024 ロイター/Dado Ruvic)
[5日 ロイター] – 暗号資産(仮想通貨)ビットコインが5日、初めて10万ドルの大台を突破した。トランプ次期米政権が同業界に友好的な規制環境を整備するとの期待が高まっている。
データプロバイダーのコインゲッコーによると、仮想通貨市場の時価総額は年初来でほぼ倍増し、3兆8000億ドル弱に達した。これに対し、米アップル(AAPL.O), opens new tabの時価総額は約3兆7000億ドルだ。
ビットコインは年初来で2倍以上に値上がりし、米大統領選でのトランプ氏勝利後の4週間では50%超上昇している。米議会選でも仮想通貨推進派の議員が多数当選した。
5日のアジア時間午前に10万ドルを突破すると、すぐに10万3000ドルを超え、10万3619ドルまで上昇した。直近では直近では10万1933ドルとなっている。
米仮想通貨企業ギャラクシー・デジタルの創業者兼最高経営責任者(CEO)、マイク・ノボグラッツ氏は「われわれはパラダイムシフトを目撃している。4年間の政治的苦難を経て、ビットコインとデジタル資産エコシステム全体が金融のメインストリーム(主流)に加わろうとしている」と指摘。「この勢いは機関投資家による受け入れ、トークン化と決済の進歩、そして規制の道筋の明確化によってけん引されている」と述べた。
香港の仮想通貨アナリスト、ジャスティン・ダネタン氏は「10万ドル超えは単なるマイルストーンではない。金融、テクノロジー、地政学の潮流が変化している証だ」とした上で、「つい最近まで空想として片付けられていた数字が現実になっている」と語った。
トランプ氏は選挙戦で米国を「地球上の仮想通貨の首都」にし、ビットコインの国家備蓄を構築すると表明するなど、デジタル資産を推進する姿勢を打ち出した。
デジタル資産ヘッジファンド、アシンメトリックのCEO兼創設者であるジョー・マッキャン氏は「ビットコインは約7カ月にわたって横ばいで推移していたが、(米大統領選の)11月5日以降、すぐに米投資家が猛烈な勢いで買いを再開した」と指摘した。
米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は来年1月の退任を発表しており、仮想通貨投資家は同氏の下で進められた業界への締め付けに終止符が打たれると期待している。
トランプ氏は4日、SECの次期委員長に仮想通貨推進派として知られるポール・アトキンス氏を指名すると発表した。
ブロックチェーン協会のクリスティン・スミス最高責任者(CEO)は、「アトキンス氏はデジタル資産のエコシステムに対する深い理解に支えられた新しい視点を提供してくれるだろう」と歓迎し、暗号技術革新の新たな波を共に切り開いていきたいと述べた。
This chart depicts the price of Bitcoin over time.
仮想通貨交換所大手FTXトレーディングの経営破綻に揺れた2022年には、ビットコインは1万6000ドルを割り込んでおり、約2年で目覚ましい回復を遂げた。
アナリストによると、今年に入って大口投資家によるビットコインへの関心が高まっていることが急上昇の原動力になっているという。
米国では現物ビットコイン上場投資信託(ETF)は1月に承認され、大統領選以降、40億ドル以上がこれらのファンドに流れ込んだ。
スタンダード・チャータードのデジタル資産調査部門グローバルヘッド、ジェフ・ケンドリック氏は「今後存在するであろうビットコインの総供給量のおよそ3%が24年に機関投資家によって購入されたことになる」と述べた。
「デジタル資産は資産クラスとして一般化しつつある。数年後のトレーディングフロアを想像してみると、為替や金利、商品取引のデスクと並んで、(デジタル資産の)デスクが置かれるだろう」と語った。
AMPのチーフエコノミスト兼投資戦略責任者シェーン・オリバー氏は「時間が経つにつれて、金融情勢の一部であることが証明されつつある」と語った。
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