米国株式市場=続伸、トランプ氏の関税方針やFOMC議事要旨を消化

 11月26日、 米国株式市場はS&P総合500種とナスダック総合主導で続伸して取引を終えた。 ニューヨーク証券取引所前で2021年1月撮影(2024年 ロイター/Mike Segar)

[26日 ロイター] – 米国株式市場はS&P総合500種(.SPX), opens new tabとナスダック総合(.IXIC), opens new tab主導で続伸して取引を終えた。トランプ次期大統領の関税方針や連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を消化する中、テクノロジー株が買われた。米連邦準備理事会(FRB)が26日公表した11月6─7日のFOMC議事要旨ではどの程度の追加利下げが必要かを巡って意見が分かれていたことが分かった。 もっと見る

一方、今後数週間の金融政策の展開について具体的な指針を控える時期であるとの点で見解が一致していたことも示された。

ハリス・ファイナンシャル・グループのマネジングパートナー、ジェイミー・コックス氏は「議事要旨は、利下げが来週実施され、来年にかけても続けられるという私の見方を変えるものではなかった」と述べた。

トランプ氏は25日、就任初日にメキシコとカナダからの全ての輸入品に25%の関税を課し、中国からの輸入品に追加で10%の関税を課すと表明した。 もっと見る これを受け、メキシコ、米国、カナダにまたがる高度に統合されたサプライチェーンを持つ自動車大手フォード・モーター(F.N), opens new tabとゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N), opens new tabが下落した。GMは9%近く下げた。

ダコタ・ウェルスのシニアポートフォリオマネジャー、ロバート・パブリク氏は「懸念されるのは一部の製品が割高になり、それらの製品を海外で製造している可能性のある企業の収益が減少することだ」と指摘。

「投資家は来年1月以降に向けてポジションを取ろうとしているが不透明なため、市場は一進一退となることが多い」と語った。

この日はマイクロソフト(MSFT.O), opens new tabやアップル(AAPL.O), opens new tabなど大型株が買われ、情報技術セクター(.SPLRCT), opens new tabとナスダックを押し上げた。マイクロソフトは2%強上昇した。ウェルズ・ファーゴ(WFC.N), opens new tabは0.6%高と、低迷する銀行株の中で上げが目立った。偽口座を巡るスキャンダルに関連した問題解決を受け、同行が来年の資産上限引き上げに向けた規制当局による審査の最終段階にあるとロイターが報じた。肥満治療試験薬が期待に届かなかったバイオ医薬品会社アムジェン(AMGN.O), opens new tabは4.8%下落し、ダウ工業株30種(.DJI), opens new tabを圧迫した。イーライリリー(LLY.N), opens new tabは4.6%上昇。バイデン大統領が抗肥満薬について、高齢者向け公的医療保険「メディケア」と低所得層向け公的医療保険「メディケイド」の適用拡大を提案したことを受けた。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.57対1の比率で上回った。

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります
※米国株式市場

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Saeed Azhar is a Reuters financial journalist and part of the U.S. banking team, which covers Wall Street’s biggest banks. He focuses on Goldman Sachs and Bank of America, and also writes about regional banks. Before moving to New York in July 2022, he led the finance team in the Middle East from Dubai, and also worked in Singapore, covering Southeast Asia finance.

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