前回は全裸監督こと村西とおるのお話をしましたが、「スルガ銀行 かぼちゃの馬車事件-四四〇億円の借金帳消しを勝ち取った男たち。(大下英治 著)」の中ではもう一人「番組制作会社ビックモーション(仮名)の代表を務めるチャーリー藤村(仮名)」なる人物が登場し、佐藤太治を糾弾しています。実はこの男、「番組制作会社ロコモーションのテリー伊藤」氏であります。
改めてこの人物に対する出会いと当時の背景、そして書籍の虚飾に対する反証も、佐藤本人からお話させて頂きます。
本書ではテリー伊藤も村西とおる同様、佐藤が頭を下げて制作してくれと懇願して作ってもらったビデオ作品を数倍の卸価格でショップに売りつけたという表現をしておりますが、事実誤認も甚だしい。
テリー伊藤も元々は雑誌の対談で知り合っただけのこと、当時、バブル崩壊でテレビ制作費も大幅に削減されたうえ、時代遅れの作風からテレビ業界では干され倒産寸前であったロコモーションの借金返済のため、対談をきっかけに執拗に佐藤にすり寄ってきた輩(ヤカラ)でありました。
「絶対売れる作品を作るのでお仕事ください」と連日の押しかけに、やむなく1タイトルあたり500万-1000万円の制作費で総額10億円近くをロコモーションに支払った末に納品された作品群。中には今のユーチューバーが「やってみた」系の元ネタに近い要素を含んだ目新しさを感じる作品もありましたが、裏を返せば素人が思いつきの数十万円で作れるレベルです。
佐藤は映像のプロに対してハイクオリティな作品制作を求めて相応の制作費を支払っていた心づもりでしたし、これら作品の多くは定価980円という、1995年当時は画期的な価格破壊の廉価作品として非常にリーズナブルなコスト設定で各加盟店に卸していました。
当時のビデオ安売王関係者であれば、誰でも知っている話です。
一体これのどこが制作費原価の数倍の卸価格で加盟店に買わせて暴利を貪っていた話になるのでしょうか?ロクな裏取りをせずに適当な嘘つくの辞めてもらえませんか、元週刊文春記者の大下英治さん。
なお本書に記載されていた、ビデオ安売王が株式会社ロコモーションすなわちテリー伊藤に支払った10億円強の映像制作費の大半はロコモーションの借金返済に費やされ、テリー伊藤個人の鎌倉の豪邸建設費とクルーザーの購入維持費に消えて行った点、これが真実の記録であることは認めます。
ところで、のちにソフトオンデマンドの創業そしてさらなる真相に繋がる話は後日、改めてお話します。
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