住民に焦り「逃げ場所がないんですよ」津波避難タワーの建設に遅れ 補助金が要望の8割で 釧路町

北海道内では千島海溝沿いで巨大地震が発生する可能性が高いとされ、北海道東部を中心に深刻な津波の被害が想定されています。津波避難施設の建設が急がれる中、当初の計画から遅れる自治体も出てきています。

櫻井靖大記者)
「こちらでは津波避難タワーの建設が着々と進んでいます」。

釧路町の住宅街で建設が進んでいる「津波避難タワー」。高さはおよそ11メートル。1基でおよそ400人の収容が可能で来年1月に完成する予定です。

千島海溝沿いで切迫している巨大地震。国と道によりますと、もし発生した場合、20メートルを超える巨大な津波が道東の沿岸地域に押し寄せる可能性があるということです。JR釧路駅は2階部分の高さに相当するおよそ5.4メートルまで浸水することになります。

釧路町の川沿いの住宅街では川を遡ってきた津波により最大5メートルの浸水被害が想定されています。2階建ての建物は水没してしまう高さです。近くに避難できる高い建物がないことから、釧路町は周辺に津波避難タワー4基の建設を計画。今年度中に完成させる予定でしたが…

櫻井靖大記者)
「こちらの公園も建設予定地ですがまだ工事は始まっていません」。
釧路町によりますと国からの補助金が要望の8割ほどに留まっているため、4基のうち1基は完成が後ろ倒しになってしまったといいます。国は津波で甚大な被害の恐れがある自治体を特別強化地域に指定。避難施設の建設費用などの3分の2を補助しています。一方で、要望する自治体が増えたことで交付率は減っているといいます。

整備が進まない状況に住民は不安を募らせています。

北見団地町内会・小野恵三会長)
「逃げ場所がないんですよ、孤立状態になる」、「できれば一刻も早く、国の予算もあるが作ってほしいのが本音」

住民「能登も(津波が)来てたから『もしかしたら北海道も』という感じ。(タワーが)近くにできていいなと思ったけど来年できるというのでショック受けてますね」。

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9 Comments

  1. 避難タワーは運が良ければ命は助かる施設で、財産は対象外。
    何よりも大事なのは普段からの備え
    そこには津波被害が予想される地域に住まない、近づかないというメッセージも含まれていると思う

  2. 北海道の太平洋側には、街に高い建物や高台がない市町村も結構多いのでは。

  3. 積極的に国に働き掛けるべきは個々の自治体ではなく北海道庁であり鈴木直道知事なのに、

    こういうことは傍観者を決め込んでますよね。

  4. 1番の問題はやはり財源の確保ですね。住んでいる場所に高い建物が無い場合は避難する場所を建設して準備をする事も大切だと思います。それとかなり長期的な考えですが、出来る限り津波の被害に遭う確率の高い場所には住まない様にするという考えも必要かと思います。

  5. 避難タワーは普段はどう活用するんだろう?あと、津波や地震を想定してるなら頑丈に作らないといけないし、電気もタワー内で作れるように外部環境を切り離した予備電源とかも作らないといけないが大丈夫なんか?。なんか普通のビル作ってるようにみえてかなり心配。

  6. 同じ道民の海沿い民ですが
    私の住んでる場所は高い山が多くある地域ですので
    安心がありますが釧路には無いのですね。
    日々不安だと思います。
    無事に4基全て完成することを願ってます。

  7. 避難タワーだけでは絶対数足りないため、民間ビル、廃墟ビルに、固定資産税減免見返りに津波避難用ビル指定していただき、早く整備していただきたい。なにせ、十勝沖、釧路根室沖地震は、過去履歴から、約20年未満間隔で発生多い為。