名古屋市東区の愛知県美術館で開催中の写真展で、展示中の作品が「わいせつ物の陳列にあたる」と、愛知県警から指摘され作品の一部を覆い隠すなどの対応を迫られたとして波紋が広がりました。

問題になったのは8月1日から始まった企画展「これからの写真」に出品された写真家、鷹野隆大さんの作品。鷹野さんは男性ヌードを中心とした作品で知られ、今回も代表作を含めた50点ほどを展示、そのうち12点に男性の陰部が写っていました。

このため美術館側は当初から来館者に対し「一部の作品が不快な印象を与える可能性もある」などとする掲示を出し、他の展示室とカーテンで仕切るなどの配慮をしていました。

ところが、匿名の通報を受けたとする警察が12日、法に抵触する恐れがあるとして12点の作品を撤去するよう指示、美術館側は鷹野さんを交えて協議した結果、問題の作品には布をかけたり、半透明の紙を張ったりして対処、県警は納得したとされています。

鷹野さんはネットメディアのインタビューで、検挙の対象が自身ではなく美術館の職員だったと明かした上で、「美術館の表現の自由が侵された」「行政の安易な介入だ」と警察の対応について苦言を呈し、波紋が広がっているのです。

出典元:

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