第38回東日本女子駅伝は、2023年11月12日に福島県福島市で開催される。北海道から静岡県まで、東日本の18都道県の女性ランナーがタスキを繋ぐ東日本女子駅伝。今大会も、中学生から社会人までのトップクラスのランナーが福島路を駆け抜け、白熱したレース展開が予想される。その中から、注目選手を紹介する。今回は、東京チームから。

<強気な中学3年生>
「将来の目標の一つは、日本記録を作ること」「日本記録を作るまで陸上は続ける予定。3年以内を目標としている」・・・この強気な言葉の主は、中学3年生・東京チームの一兜咲子選手。2023年4月に行われた東京陸上選手権・1500mで実業団選手を破り優勝。中学生ナンバー1の呼び声高い選手だ。
杉並区立大宮中学校3年/済美山AC・一兜咲子選手:「一番の目標は、将来1500mの日本記録を作ること。2025年に東京で世界陸上が開かれるので、そこに日本代表として走ることを目標にして走っています」

<日本記録保持者との出会い>
高い目標を掲げるようになったのは、ある出会いがきっかけだったという。4年前、滋賀県でのクロスカントリー大会に出場し優勝。表彰式のプレゼンターは当時の1500m日本記録保持者・小林祐梨子さんだった。
一兜咲子選手:「”小林さんの記録を抜きたいです”っていう風に話して、”できると思うから頑張りや”っていうふうに言っていただいたのが、すごく子供心に嬉しくて、そこから日本記録を本格的に目指して頑張りたいなって思いました」

<済美山AC・阿部康志コーチに師事>
大きな目標が出来た一兜選手。そして、ある決断をする。中学校に入学するタイミングで地元を離れ、父と二人で東京都に移住。済美山AC・阿部康志コーチの下で、陸上に専念するためだった。一兜選手は「何度かご指導をコーチから受けていく中で、世界を目指せるんじゃないかなという気持ちにさせてくれたので、そこを本気で追いかけて頑張りたいなと思って、中学生から東京に来た」と話す。
阿部コーチは「東京に行きますと言った時の目が、本当にキラキラ輝いていたし、その言葉以上に目の輝きとか表情で、心の芯の強さを感じた。この子はひょっとしたら、やっていけるんじゃないかなと思った」と当時を振り返る。

<初音ミクが大好き>
小学5年で掲げた決意。そして東京への移住。コーチとの二人三脚で、理想の成長曲線を描いている。日々、陸上漬けの生活をおくる一兜選手。そんな彼女にも、中学生らしい一面があった。「心を和ませるというか落ち着かせたりしています」と話すように、家へお邪魔すると棚の上には、初音ミクグッズ。意外な素顔を見せてくれた。

<中学最後の東日本女子駅伝>
まもなく開催される東日本女子駅伝に、かける思いは人一倍だという。初出場の2022年は4区を走り、区間4位だった。「初めて福島を走って、(こんなに東京頑張れとかすごい声援をかけていただいて、それがほんとにすごく嬉しくて」と話す一兜選手。嬉しさもあった反面、レース中に足を痛め不本意な走りとなった。2023年は、福島で3回試走を行い準備万端で大会に臨む。
一兜咲子選手:「中学生で走れるのは最後になる。その分、今まで陸上の練習してきた成果を、福島の地で思い切り発揮することが出来たら良い。区間新記録も狙っていきたいと思っています」

「3年以内の日本記録」を目指す中学3年生。その走りに注目だ。

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