新型コロナウイルス感染の“リバウンド”が懸念されている宮城県の佐藤和宏医師会会長に聞きます。
宮城県内で16日、新たに69人が新型コロナウイルスに感染していることがわかりました。
(Q.第3波のピーク時に迫る数ですが、これは想定されていましたか)
このような状態は誰も想定していなかったと思います。私も強い危機感を持って各方面と意見交換をしていますが、原因が明確ではなく、その対応に苦慮しているところです。
仙台市の飲食店などへの時短要請で、いったん減少しましたが、2月23日には『GoToイート』を再開しました。
(Q.リバウンドとの関係はあると考えますか)
これは、あくまで結果論ですが、時短要請解除から約3週間後、その後のGoToイート再開後に感染者数が急増したということから、直接あるいは間接的な要因と推察できると思います。医師会としても知事に再停止を要請し、村井知事は15日に再停止を発表しました。
仙台市では、2月に時短要請が全面的に“解除”となった後、夜の人出が3割以上増加したデータもあります。
(Q.全面解除で、リバウンドが起こることは想定できなかったのでしょうか)
その時点では想定できなかったと思います。制限が解除されたということが結果的に、県民の気の緩みに拍車をかけたということは、十分、想定できると思います。
1都3県では21日までで緊急事態宣言が解除され、東京都では午後8時までの時短要請が、午後9時まで1時間伸びる見込みです。
(Q.宮城県の経験から、どのように考えますか)
宮城県では、午後10時までという時短要請だったこともあり、首都圏とは事情が違いますが、いま思うと規制を解除するときは、段階的に行うべきだったと思っています。いま、宮城県で起こっていることが首都圏でも起こらないように、ぜひ、お願いしたいです。
(Q.リバウンドの予兆を逃さず、感染拡大を抑えるためには、どんな対策が必要だと考えますか)
変異ウイルス対策が重要です。宮城県では、今年1月からの陽性者数の35%を検査しました。すべて陰性でしたが、さらなる体制強化が必要。少なくとも50%は検査してほしいと県当局にお願いしています。また、宮城県民には、現在の感染急増は異常事態であり、ぜひ、強い危機感を持って、さらなる感染防止の徹底を心からお願いしたいと思います。
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