新型コロナウイルスで重い後遺症が続くことを示す国の調査結果の中間報告が16日に初めて発表されました。一方で、今回の報告にはない後遺症に苦しむ患者もいます。

 医療や公衆衛生の専門家が厚生労働省に助言などを行う「新型コロナ対策アドバイザリーボード」。

 比較的、重い症状だった患者512人への調査によりますと、退院から3カ月後も「筋力低下」や「息苦しさ」「倦怠感(けんたいかん)」といった不調が多くの人で続いている事が分かりました。

 また、退院3カ月後の肺のCT(コンピューター断層撮影)画像には半数以上の人に影や炎症性の変化が見られます。退院しても後遺症に苦しむ実態を国が初めて示した形です。

 “後遺症”苦しむ男性(40代):「息が切れるようになったというか、すごく疲れるようになって自宅の階段を上ったり下がったりするのに、ああこれが後遺症っていうのか・・・」

 静岡市に住む40代の会社員は4月下旬に感染して入院。5月に退院となりましたが、感染前と比べて体調に異変があると言います。

 突然、寒気に襲われたり肌の痛みが起きたりする症状に退院後、しばらくしてから悩まされるようになったそうです。

 同じ体験をインターネットで調べるなどしましたが、対処法や病名も分からず、仕事にも支障がでるほどの状態。

 “後遺症”苦しむ男性(40代):「まだ怖さがあったので、ウイルスがまだ(体に)いるんじゃないか、急変があるんじゃないかと思い、つらい時には本当に1週間くらい起きる事ができなくて」

 男性は、つらい症状がずっと続いてしまうのではないかと絶望感に襲われた時期もあったと明かしました。

 異変が出てから数カ月後、精密検査でこの体調悪化が「筋痛性脳脊髄(せきずい)炎」と診断されました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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