福島第一原発の廃炉についてです。
第一原発の1号機から3号機には、溶け落ちた核燃料などのいわゆる燃料デブリがあり、その取り出しは「廃炉の最難関」とされています。
このうち2号機では、2023年度後半に数グラムではありますが、燃料デブリの試験的な取り出しが予定されています。

取り出しは原子炉の格納容器にもともと空いている通称「X・6ペネ」と呼ばれる穴があるんですが、その蓋をあけて、約20メートルのロボットアームを挿入して燃料デブリを取り出す計画です。

10月16日、この蓋を開ける作業が行われましたが、蓋を開けた先にあったのはケーブルなどが溶けて固まった堆積物でした。

前人未到の燃料デブリ取り出しは計画通り進むのか…廃炉の行方を探ります。

10月16日、福島第一原発の2号機内部で撮影された映像です。
遠隔操作で開放されたのは、原子炉格納容器の中に通じる「X−6ぺネハッチ」と呼ばれる丸い蓋です。原発事故の後、この蓋を開けるのは初めてとなります。
東京電力は、この蓋を開けて全長およそ22メートルのロボットアームを挿入し、燃料デブリを数グラム、取り出す計画です。
 
■経済産業省 木野正登参事官
「まだまだ慎重にやらなければならない作業がいくつもあるが、まずアクセス口を開いたことは、かなりの前進です」

廃炉を担当する経済産業省の木野正登参事官です。
蓋を開けることで計画は一歩前進しましたが、その先にあったのは…。

■経済産業省 木野正登参事官
「(堆積物が)こんな風に全面に張り付いているとは思っていなかった。事故の時、格納容器の温度も相当400℃近くまで上がったというデータもあるので、ケーブルみたいなものが溶けて固まったと」
格納容器の入り口が堆積物で覆われていたのです。

そのため堆積物を除去し、ロボットアームの挿入口を確保する必要が出てきました。
果たして、今年度中にデブリを試験的に取り出せるのでしょうか?

■経済産業省 木野正登参事官
「まさに今後の作業次第、ウォータージェットで堆積物が吹き飛ばせるか…(今後も)いろいろな障壁、支障が出てくることもありえるので、そういったところを考えていかないといけない」

原発事故から12年半あまり。1号機から3号機にある燃料デブリの総量は880トンと推計されていますが、今年度、ロボットアームで取り出しを計画しているのはわずか「数グラム」です。
それでも木野さんは、数グラムでも燃料デブリを取り出すことができれば、そこから得られる情報は多いといいます。

■経済産業省 木野正登参事官
「例えば(デブリの)硬さが分かれば、(切るためにどういう器具を開発すればよいかという情報が得られる。ゴールはなかなか見通せないが一歩一歩やっていくしかない」

<記事はこちら>
https://www.fct.co.jp/news/area_news_3416

6 Comments

  1. こんなの計画通り行くわけがない。試行錯誤の繰り返ししかない。でも廃炉できれば大変な経験値になる。数十年先になるとは思いますが、核融合発電が実現した後には、世界中の原発廃炉のニーズが出てくる。たとえ正常運転していた原発の廃炉であってもこの経験値により作り出された技術は必要になると思います。

  2. 世界最大の原発事故を起こしたのに誰も責任を問われなかった。当時の安全
    委員会は東電とネンゴロになってたから津波や地震対策を何もしてなかった、
    多くの識者は全電源喪失(SBO)の危険性を警告してきたが、こいつ等クソ
    官僚は効く耳をたず彼らをバカにする態度を取ってきた、
    燃料取り出し、廃炉なんて、出来るわけね~だろう、タコ!・・

  3. 「物理的に不可能」なレベルの作業だと思います。
    燃料デブリを、切断できるのか?
    外に出した場合の「放射線」は、あらゆる電子機器を
    狂わす可能性もあります。
    巨大ロボットが、現実には存在しないのが「もどかしい」です。😿

  4. この燃料が混ざった汚染水を
    他の国の「冷却水→トリチウム水」と同じように処理して流してんだもん
    日本政府は異常

  5. 解説者も何にも解って居ないし東電も何も解って居ないんだから、もうデブリそのままでデッカいコンクリートで覆ってしまうしかないでしょう😂多分10年後にはそうすると思います❤

  6. 学術会議のせいで遅れているのかをBBCに検証してもらおう!