震度6強が観測された村上市では、断続的に強い雨が降り、大雨警報が発令された。土砂崩れの恐れがある北部の山北、朝日地区には市が避難準備情報を出した。市内で被害が最も大きかった山北地区の府屋では、山北総合体育館で敷地内の、のり面が崩落した。亀裂の大きな部分にはブルーシートが貼られ、のり面の下には崩落を防ぐため、土のうを120個積み上げる簡易の復旧作業が雨の中、急ピッチで進められた。
 体育館や、体育館と道路を挟んだ向かいにある村上市山北支所周辺には、塀が倒壊するなど激しい爪痕が残った。支所近くで1人暮らしをする小田吉重さん(67)の築35年の自宅は、壁に大きなヒビが入った。「上下に激しく揺れ、壁の上下が縮まったようになった後、横に揺れた。つぶれたら、どうしようと思った」。1964年(昭39)に震度5を記録した、新潟地震の時は小学生だったが「その時よりすごい」という。近くに住む市生涯学習課の板垣敏幸課長も「晩酌していたらドーッと体験したことのない揺れがきた」と振り返った。

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