不安定な大気の状態を物語るかのように8月1日朝にかけて、福島県内各地を突然襲った激しい雷雨。夜の闇を切り裂くように、次々と稲妻が走った。

<交通機関にも影響>
JR東北本線・磐越西線・水郡線で一時運転を見合わせに。JR郡山駅では運転見合わせを告げるボードを見つめる人や駅員に相談する人が見られた。また、JR只見線でも一部列車に遅れが生じた。
JR東日本によると、約6180人に影響が出たという。1日昼過ぎには、すべての列車で運転が再開された。

<床下浸水の被害も>
一方、須賀川市では1日午前5時40分からの1時間で、44ミリの雨を観測。須賀川消防署管内で4軒の床下浸水が発生している。

<停電も発生>
東北電力によると、31日夜から1日朝にかけて福島県内のあわせて約1万7000戸で停電。郡山市で約3900戸・本宮市で約2900戸・田村市で約2400戸、ほかにも相馬市・南相馬市・棚倉町・南会津町でも1000戸以上が停電し、広範囲に影響が及んだ。

<突然の停電…3つのポイント>
【1.停電してしまったら…家電の電源プラグを抜く】
停電が解除された時の火災や事故を防ぐため。このうち、パソコンは電源プラグを抜く前にデータを保存してから電源を落とすように。
また、停電する前に電源を抜いておくということも大切。特に最近は、昔と比べて雷サージを受けやすくなっているという。電気部品の高密度化・省エネ化でICチップが小さな電圧で動く機器が増えていて、雷サージに弱くなっている。雷の予報が出たら電源を切って備えたほうがよい。

【2.停電による熱中症に注意】
特に夏場は、エアコンが効いた部屋にいた場合はそのまま部屋の中で待つ。復旧に時間がかかっている場合は、窓を開けて風を通す。こまめな水分補給も忘れずに。

【3.冷蔵庫の開け閉めは控える】
十分に冷えている状態で停電になった場合、ドアを開かなければ約2~3時間は温度を保てる。
一方、冷凍庫内が心配な場合は、保冷剤や袋に入れた氷を冷凍食品の周りに置くと食品の温度の上昇を防ぐことができる。

この先も夕立ちなどで突然停電する可能性もある。備えを進めておこう。

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