軽症のコロナ患者のために自治体がホテルなどを確保する宿泊療養施設。その利用率は、先月末の時点で24%にとどまっています。広島市では施設に入所せず、自宅で療養を続けていた患者が死亡するケースもあり、医師などは利用を訴えています。

 「どうですか?息苦しくないですか?」(医師)
 「咳をしたら、すごく痛い。息が苦しいです。咳が止まらないんです」(患者)

 軽症の患者が療養している広島市のホテルです。アクリル板を隔てた患者の表情や息遣いに気をつけながら、医師が症状を確認しています。広島県内に12ある宿泊療養施設では、24時間常駐する看護師が朝と夕方に健康チェックをして、1日1回は医師会などが派遣した医師が、患者を診察しています。それぞれの施設は医療機関と連携していて、症状の悪化に対応します。

 「だるさはどうですか?体の。食欲が出ない感じですか?」(保健師)

 こうした施設への入所を調整しているのが、広島市の保健センターです。保健師が自宅で療養している患者に、毎日電話をして症状を確認します。保健師が恐れているのが、「容体の急変」です。

 「高い熱が続いていたり、これから重症化する可能性もあるのかなと、そこが一番とにかく心配で」(保健師)
 自宅にいる患者にホテルでの療養を勧めます。

 「呼吸器の症状も出ているから、もう一度ホテルに入ることを検討いただけないか」(保健師)

 症状の悪化だけでなく、家庭内感染のリスクなどから保健師がホテル療養を勧めても、育児やペットの世話などさまざまな理由から、自宅での療養を希望する患者は少なくないといいます。そんな中、広島市では先月、自宅で療養していた患者が容体が急変して亡くなりました。広島市によりますと、ホテルへの入所を繰り返し勧めたものの、患者は自宅にとどまることを希望していたということです。

 「もともと喘息があるんですか?」(医師)
 「そうです」
 「大きく息を吸って、フーって吐いてみてください。しっかり吸えるところまで吸って、一気に吐いてみてください。吐けますね。大丈夫ですね」(医師)

 医師も、宿泊療養施設への入所を訴えます。

 「宿泊療養施設の方が、はるかに安全ですね。ここでは、定時でちゃんと健康チェックして、様子が悪ければ対応できるし、こちらの方が安心して経過を見ることができる」(堂面政俊医師)

 本人が気づかないうちに急速に症状が悪化する恐れもあるというウイルス。医師たちは、自宅療養のリスクに警鐘を鳴らします。

(2021年6月3日10:29)

#新型コロナウイルス #自宅療養 #ホテル

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