宮城県は6月1日から、インド型変異ウイルス・デルタにみられる「L452R」変異の独自検査を始めました。県内ではまだ確認されていませんが、「N501Y」よりさらに感染力が強いとされています。次々と現れる変異ウイルスを私たちはどう理解し、対策をとるべきなのか。感染症対策に詳しい専門家に聞きました。

東北大学大学院 小坂健 教授
「変異株で心配や大騒ぎするよりは、必要な感染対策をきっちりやっていくことが望まれる」

厚生労働省クラスター対策班のメンバーで、東北大学大学院の小坂健教授です。
県内では従来型より感染力が強いとされるN501Y変異ウイルスの陽性率が、直近の1週間で100パーセントとなりました。
小坂教授は県内でも主流が置き換わったと見方を示しています。

東北大学大学院 小坂健 教授
「宮城県や東京なども完全に置き換わってきているとみている。これは変異株が出ているときは、決して珍しいことではない。英国株(N501Y)はウイルス量が多いとか、いろんなことが言われていました。年代問わず全体に対して感染力が強いと言われ、子供たちにも感染する。いわゆる変異株と呼ばれるものがほとんどだが、感染の拡大をある意味抑えられている。関西で流行したのも単に変異株(N501Y)の影響というよりは、人の流れの影響が大きいと思う」

国内では、現在、N501Yより感染力が強いとされる、インド型変異ウイルス・デルタの感染報告が相次いでいます。

東北大学大学院 小坂健 教授
「インドでも人が集まる宗教的行事から大流行を起こした。変異株の影響がどのくらいかは、実は専門家の中でも意見が分かれている。把握するのは難しい。ただイギリスからの報告によると従来よりも感染力が強いのではないかと。若干、日本で水際対策が遅れた。対策を取るのが難しかったこともあって、国内でもある程度流行を起こしていくと思う」

小坂教授は県内でも流行する可能性はあるとした上で、過敏になる必要はないとしています。

東北大学大学院 小坂健 教授
「インド株に関しても感染力・重篤度が10倍になるようなウイルスではない。変異はウイルスである以上これからも一定程度起こる。これまで通りの感染対策を続け、ワクチン接種を加速する。この2つをやっていくことで変異株だからといって取り立てて違う対策をとるということでない。インド株だからといって恐れる必要はないですし、それが風評被害につながる。例えば宮城で出たから非常に大きな問題だとか、そういうことではない」

県内では、今週、青葉区以外の飲食店への時短要請が解除され、少しずつ人の流れが戻りつつあります。
小坂教授は重要な対策として、「換気の徹底」を挙げています。

東北大学大学院 小坂健 教授
「換気を気にした方がいい。これから飲食店などでも第3者による評価が始まって、CO2モニターを使って換気の状態を“見える化”していくことが取り上げられている。換気の徹底を職場や学校で取り組むことが、拭き掃除よりも大事だといわれている」

WACOCA: People, Life, Style.