岸田総理が17日、会見で男性の育児休暇について新たな方針を明らかにしました。それは、「産後パパ育休」利用者の給付金引き上げなどの制度強化です。
その一方で、男性の育休取得率は14%に留まっています。今後の“育休”のあり方について考えます。

■育休制度“強化” 給付金引き上げで“手取り100%”

山内あゆキャスター:
3月17日、岸田総理が会見で育休制度の強化について説明しました。今の段階でわかったことをまとめます。

例えばお金についてです。『育休中に賃金がなくなってしまうのではないか』という不安がとても大きいですよね。

育休中の給付金について、現在は▼育休取得前の67%が、後ほど給付金として入ってきますが、これを産後の一定期間に男女で育休を取得した場合には▼育休取得前の100%(手取りの100%)を確保するようにするということです。

他にも岸田総理の会見では…
▼「時短勤務」にも育休給付を創設
▼育休給付のない非正規雇用・フリーランス・自営業にも経済的な支援を創設

などが発表されています。

■男子にとって“気まずい真実”では?

ホラン千秋キャスター:
止めようがない少子化という状況をどう変えていくのか。ちょっとやそっとの対策では変わりがないので、対策を政府が考えてるわけですが、何が一番重要だとお考えですか?

若新雄純 慶応大学特任准教授:
価値観をどう変えていくのかが一番大事だと思います。ちょっと前から「育休」という言葉よりも「育業」の方がいいんじゃないか、という議論がありました。実は休めるんじゃなくて、別の業務があると。
僕らの同世代だと女性の大学進学率もかなり高くなって、いい大学出て、育児休業が終わった後に、また会社に戻って仕事をするということがかなり多いんですけど。そういう女子が多く言ってたのが「子育てに比べたら仕事の方がよっぽど楽」とみんな口を揃えて言うんですよ。

それはある意味で、育児をしてこなかった男子にとっては実は気まずい真実・事実を突きつけられたことになると思っていて。つまり、「俺らの方が外で働いて大変じゃん」と言っていたけれど、それは女性が忍耐・我慢によって文句を言っていなかっただけであって。いざ交代ってなったら、めちゃくちゃ大変なことなんじゃないかと。

だからむしろ、育休や子育ては一つの修行というか。女性が声を上げてこなかっただけであって「俺らは仕事大変なんだから」と言う男性にも、いろんな成長を伴う話ですし。一定期間、国がお金を保障するから「修行してこい」くらいの、「全部女性に押し付けてたんだよ」ぐらいの価値観の変化があってもいいのかもしれないという気はしますね。

ホラン千秋キャスター:
確かに、女性は家にいて家事・育児を担当するものというイメージが長く根付いてきたので、システムに牽引してもらうのは大事なのかもしれないですね。

若新 慶応大学特任准教授:
専業主婦が多かった時代は男の仕事というものを知らなかったので比べようがなかっただけで、最近の育児も仕事もする女性からしたら、「いやいや、仕事の方が楽じゃん」と。おじさんたちには黙っておいて欲しかった事実かもしれないです。

テクノロジーが進化して仕事が楽になっていても、1人の新しい命を育てるということは、いくら技術が進化しても変わらない大変なことだと思うんですよ。それはもう男女垣根を越えてやりましょうということであり、今までやってこなかった多くの男性にとって“修行的なもの”になるんだと思いますよ。

ホランキャスター:
あゆさんは、お仕事も育児も経験されていますよね。

山内キャスター:
私も修行を経てだいぶ立派になったと思います。皆さんにこの修行をお伝えしたい!

若新 慶応大学特任准教授:
でも男性型社会に対しては「仕事の方が楽」だと思っても言いづらい空気がなかったですか?

山内キャスター:
私は「仕事をしてる方が楽だ」ってみんなに言って回ってます。だって、それでお金までいただけるわけですからね。

若新 慶応大学特任准教授:
かつては「お前は家の中で家事やってるだけでいいじゃん」とか言われながら、夫が稼いできた給料を「ありがとう」って言わなきゃいけなかった社会でしょ。その価値観の転換の方が絶対大事です。

■育休=休み ではない!「MBAと同じ感じで」

山内あゆキャスター:
いわゆる転換期に来ていると思うんですが、男性の育休取得率はまだ▼14%にとどまっているんですね。女性は▼85%を超えてきており、育児休業の制度というのも少しずつ変わってきています。

これまでの育児休業は子供が1歳になるまで、男性も女性も取ることができましたが、一度に取らなければいけませんでした。

これが2022年10月に変わって、2回まで分けて取ることができるように。何か仕事がある場合には、分けて取れるように一歩前進したわけです。

さらに10月から始まった新しい育児休業制度が「産後パパ育休」。赤ちゃんが小さいときにお休みしようというものです。
(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230317-6073989)
#育休 #解説 #岸田総理

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21 Comments

  1. 最後はクローンで人間を製造すれば解決する問題

  2. 仕事全然楽じゃないわ
    毎日9時から22時まで働いてキツイ

  3. 世間知らずばかりか? 人手不足も解消できずに先のめりに。

  4. 育休中の男女に、100%手取り給付するなら、育休で、いない人らの仕事のフォローする側にも、何割か給付金やらな、割に合わん。

  5. こういう対策は成熟した社会の中で初めて効果がでるものだ。非正規雇用で壊し、増税で壊し、対策といえば補助金やなんとかポイントだの。おまけにインフラまで外資に売り渡すような政策ばかりやってて良くなるわけないだろ。

  6. だんだんエスカーレートして,税金から,
    1人産んだら,800万あげる!とか
    言い出しそう

  7. 主人は経営者側ですが、社員が育休を取るのは構わないがその穴を埋める従業員は大変。従業員を増やせばいいと簡単に言うがそんな簡単に育たない。
    私も子育て真っ最中の母ですが、できる旦那ならいいが普段家事など一切しない人がミルクを作ったり、家事したりできるのか・・・。我が家の場合はあれどこ?どうやってやるの?と言われるぐらいなら少し早く帰って来てくれてお風呂に入れてくれたり、上の子のお稽古の送迎などをやって欲しい。
    価値観の違いかもしれないが、育休が取れる=少子化対策にはそこまで大きな変化は無いと思う。学費の事や高騰化が進んだ現状で安心して産めますか?と言う事かと・・・

  8. 素晴らしい!
    子供産んだ方が得というイメージを若者に与える良い政策!

  9. 子供は誰の為に必要ですか?国のため?親の為?公務員の為?そんなに子育てが苦しいなら子供はツクらないで下さい。

  10. 生まれたばっかの赤ちゃんなんて、大して大変じゃ無いでしょ

  11. 育児より仕事が楽ってのはどんな仕事内容かにもよるし、子供の人数にだって変わってくるからどちらとも言えない気がする!
    男性の育休でまるまる1日休みでいるよりも、3時もしくは4時上がりで帰れるような政策が欲しい!
    仕事帰りに買い物してきてもらって、その後の一番大変なのはお風呂、夕ご飯の準備の5時ぐらいかが一番大変だから、その時間にだけいてくれれば助かる!
    むしろ日中はいなくても大丈夫!

  12. 育休も大事だが介護も大変なので介護休暇も気楽に取れるようにせな後15年位したら年寄りが無敵になるぞ

  13. 10割になったから
    子供作ろうって思う親。情けね~