九州には1月24日(火)と25日(水)にこの冬一番の強い寒気が流れ込む。交通のマヒにつながる10センチ以上の雪が平地でも降るおそれも出てきた。2016年の大雪の際は、九州全域の高速道路で通行止めなどの交通障害が発生。物流の大動脈である国道3号で立ち往生する車が相次ぎ、通常であれば1時間の太宰府~広川間の通過に6時間もかかる事態になった。国交省は「冬用タイヤでも走行できないおそれがある」としてチェーンの携行を呼びかけ、「不要不急の外出をさけて」と注意している。
◆平地でも20センチの降雪?警報の可能性「高」
気象庁の予想によると、沿岸部で雨のところもあるが、内陸では熊本以北の広い範囲で24日午前から雪が降る。夕方から夜にかけては九州のほぼ全域で雪が降り続くことになっている。山地と平地のいずれも警報級の大雪のおそれがあると発表している。午前6時からの24時間降雪量は、多いところで九州北部の平地が10~20センチ、九州南部でも5~10センチ。
◆気象予報士は天気図をこう分析!ポイント解説
気象予報士の横尾槙哉さんは「上空1500メートル付近がマイナス15度以下という寒気の強さは、大雪となった7年前と似ている」と指摘する。福岡では「過去50年で数回」の強い寒気だという。24日火曜日の午後から各地で気温が0度を下回り、25日水曜日まで氷点下の気温が続くとみられる。水道管が凍結する目安はマイナス4度と言われている。横尾さんは「内陸部を中心に沿岸部でも目安となるマイナス4度を下回り、水道管が凍結するおそれがある」と懸念する。
気象予報士・横尾槙哉さん「雪が降るピークは24日夕方から夜です。この短いピーク帯に、急速に雪が積もるおそれがあります。“大雪”と“暴風雪”に警戒が必要です」
◆道路の通行止めに注意!過去には通常の「6倍」の通過時間
「大雪」の度に起きるのが車の立ち往生。特に雪に慣れていない九州のドライバーは、少しの積雪でも注意が必要だ。衝突や接触事故に発展せずとも、交通網が混乱しがちだ。先月のクリスマス寒波でも、不慣れなドライバーがノーマルタイヤで走行することによる「速度低下」が大規模な渋滞につながった。国交省が強調するのは「不要不急の外出」を控えること。業務などでどうしても積雪時間対に運転しなければならない人は、冬用タイヤやチェーンを「必ず」つけるように念押ししている。
2016年の大雪の際は、九州道が長時間にわたって通行止めとなった。そのため周辺の国道3号や34号などに交通が集中。立ち往生する車も相次ぎ、太宰府~広川の35キロを通過するのに通常であれば1時間ほどかかるところが、6時間も要した。
24日は福岡と松山を結ぶ高速バスが、すでに運休を決めた。海の便では、博多と壱岐・対馬を結ぶジェットフォイルが欠航する。この後、運休を決める公共交通機関もあるとみられ、通勤や通学などの移動にあたっては最新の情報に接したい。
◆大雪までに水道管の対策を!2016年には3日間の断水も
福岡県大牟田市は、先週金曜日に続いて23日も市内を巡回して水道管凍結への対策を呼びかけた。「7年前の教訓を活かさないと…」と話すのは市の幹部。2016年1月の大雪で大牟田市の最低気温はマイナス7.2度まで下がり、各地で水道管の凍結による破裂が相次いで発生。大牟田市内の公立小中学校は臨時休校し、学校のグラウンドには給水車に長い列ができた。水道水を供給する配水池の水が枯渇するおそれがあったため、市が全世帯5万4000世帯への給水を止めたからだ。
大牟田市企業局上水道課・辻幹夫課長「家庭の水道管が凍って、そのあと温度が上がって破裂しました。水がじゃんじゃん漏れて3日断水しました。前回の寒波から7年がたっておりますので、今一度水道管のチェックをしていただいて、しっかり防寒対策をお願いしたいです」
福岡市水道局は対策を案内している。まず、屋外で露出している水道管を保温材で覆う。そして水道の蛇口をタオルなどで覆って紐で固定。その上から雨よけのビニール袋をかぶせると効果的だという。また、地面と同じ高さにあるため冷気がたまりやすい検針用の水道メーターの部分には、丸めた新聞紙を詰める対策も有効だ。
◆ホームセンターで“大雪グッズ”が売り切れ
福岡市西区のホームセンターでは先週末、水道管の凍結防止カバーや融雪剤、窓の断熱シートなどの雪や寒さに備える商品が軒並み売り切れた。防寒用の手袋や長靴、備蓄のための水やカップ麺の売れ行きもよく、この冬一番の寒波に備える来店客が多かったようだ。
グッデイ広報・島村菜見子さん「あらかじめ準備をするという意識が非常に高かったようで、早い段階でそういった寒波対策の商品はよく売れていました」
広報車の呼びかけ「24日から26日まで非常に厳しい寒さが予想されています」
◆ビニールハウス農家も対策に追われる
RKB小畠健太「雪に潰されないよう、収穫が終わった場所では保温用のビニールをはがしておく対策をとっています」
取材に訪れた福岡県久留米市の畑では、サニーレタスの収穫が急ピッチで進められていた。農家の野村勝浩さんの畑では、7年前の寒波でビニールハウスに水を供給する装置が破損。復旧に2か月ほどかかった。その経験を生かし事前に装置にカバーを…
3 Comments
財布も氷河期なんだけど
菜見子さん綺麗すぎん?
マスコミが煽るので売れる。よかったねグッディ。ホントに寒波が来るのかね。自然の勝手だし。