新しい万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の論文問題で、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)は9日午後の記者会見で、「STAP細胞はある」と明言した。英科学誌ネイチャーに発表した論文の撤回については「STAP現象が間違いであったと発表することになる」と述べ、同意しない考えを明らかにした。
国内外の研究者からSTAP細胞の作製成功が報告されていないことに対し、小保方氏は「作製には、ある種のレシピのようなものがある。新たな論文として発表したい」と述べた。
さらに「別の方にやってもらったことがあり、その方は成功している」と説明したが、作製した人物の名前は明かさず、STAP細胞の存在を証明する明確な証拠も示さなかった。
小保方氏は、自分で200回以上作製に成功したと主張。理研の調査委員会が3年間で2冊しかないと指摘したSTAP細胞の実験ノートについても、「日本と米ハーバード大で少なくとも4、5冊ある」と反論した。
STAP細胞については、同じ万能細胞の胚性幹細胞(ES細胞)ではないかとの指摘がある。小保方氏は「STAP細胞を作製していた頃、研究室内でES細胞は一切培養していない」と説明し、混入の可能性を否定した。
一方、論文共著者の若山照彦山梨大教授が、小保方氏に特定の系統のマウスのSTAP細胞を作るよう依頼した際、小保方氏から戻ってきた細胞が別系統だったとされる問題については、「詳細が分からない」と答えるにとどまった。
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