街頭演説中に襲撃された安倍元総理が、奈良県内の病院で8日午後、亡くなりました。現場の警備態勢はどうだったのでしょうか。元埼玉県警の佐々木成三さんに聞きます。

安倍元総理は、大和西大寺駅近くのロータリーで応援演説。捜査関係者によりますと、容疑者は5メートルほど離れた場所から発砲。映像では数分前から周辺に容疑者がいたことが確認できます。また、自民党関係者によりますと、安倍元総理の奈良入りは、急きょ、決まったため、警備は急だったはずだとのことです。警備態勢について、捜査関係者によりますと、奈良県警の指揮のもとで警視庁のSPが1人同行していたといいます。

また、元神奈川県警で現在は民間のボディガードとして勤める古谷謙一さんによりますと、「被疑者を抑えているのは恐らく地元の警察。警視庁のSPは警護対象者(安倍元総理)を守るのが優先だ」といいます。

(Q.今回、気づいた問題点などを教えてください)
警視庁のSPが1人でした。SPはチームで警護をしますので、初めて会った奈良県警とやるのは、かなり難しかったのではないかと思います。SPの服装を見ますと、防弾チョッキは着ていませんが、防弾盾は持っています。それを活用できなかったということもわかります。SPについては、身を挺して警護対象者を守る訓練はしています。ただ、いきなりのできごとだったので、状況を把握するのに時間がかかってしまったということがあるのかなと感じました。

元SP経験者によりますと「通常、元総理クラスなら前日までに周辺の検索を徹底して、当日は不審者がいないかに集中して警備するが、日程変更で事前の準備ができなかったのでは」といいます。現場を見ると、ロータリーの周りは道路で囲まれ、ビルが立ち並び、狙われやすい場所ともいえます。

(Q.急きょ、日程が変更されたことの影響をどう見ますか)
警備態勢の変更というのは過去あります。急きょ、変更があっても、どうやって配置するか入念に行われていると思いますが、刃物に対する警護の訓練はしていますが、銃に対しては、十分な訓練は難しかったのかなと思います。

捜査関係者によりますと、山上容疑者は、自作した銃のようなものについて、「銃1丁に3本の筒、1本の筒に6発の弾丸が入っている。その銃は複数作っていて、今年の春ごろにはできていた」と話していて、計画的犯行の可能性が高いとのことです。また、山上容疑者は、以前、海上自衛隊に在籍していました。防衛省によりますと、同一人物かは確認中としながら、「小銃についての取り扱い方を把握し、実弾射撃の訓練、銃の分解・整備・組み立ても行っていた」とのことです。

(Q.手製の銃で犯行に及んでいますが、これはどう見ますか)
私も警察官が長かったですが、銃の扱いはできても、改造銃をつくる知識はありません。しかし、改造銃を誰でもつくれるマニュアルがあります。今回、使用された銃は、かなり雑というか、ち密な作り方ではない。また、この容疑者は、爆発物もつくっていることが現場からわかっています。この改造銃をつくったときに、試し打ちをしているはずです。そうなってときに精度が悪いことと、威力も少ないということを把握したうえで、狙撃をするとき安倍元総理の近くに行かないとできないということを知ったうえでの犯行だとよくわかります。

(Q.有権者と距離を置きたくない、選挙特有の事情もあります。教訓とすべきことは何でしょうか)
結果論ですが、容疑者が安倍元総理の背後5メートルに近付いてしまった。SPとして、事前に把握できたら、何かしら対処できたと思います。刃物に対する襲撃は想定していましたが、拳銃による襲撃は想定できなかった。今後は、こういった事例を踏まえて、警護態勢の見直しというのは、すべきだと感じました。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

28 Comments

  1. 訓練足りないって 昭和からもう何回銃撃事件があったでしょう この何十年間でなにしていたの? 成長してないね だから日本はこうなってる 無様!

  2. 海外在住者から見ると、アメリカだったら一発目で瞬発的に市民がパニックを起こしていた。SPの反応も早かったかと思う。日本人は皮肉にも平和ボケで銃に対する瞬発力がない。今後は公のイベントでも持ち物に関するチェックが厳しくなるでしょう。3Dプリンター使用法や火薬の取り締まりも厳しくなる。こういった改正のきっかけを作る被害者が安倍元総理になってしまったのは本当に悲しい。海外に住む日本人として見ていて、コミュニケーション力の高い、誇れる日本の政治家の一人だった。

  3. ①急遽日程が変更された

    ②そのため警備の人員が少なかった

    ③銃での凶行を想定できていなかった

    これらの理由を以てしても、「後ろを警戒する人間が一人も居なかった」ことを正当化できないのでは。

  4. 何十年も前に、初代危機管理室長の佐々淳行氏がアメリカで学んできているのに、何も生かされていない

  5. 前日の岡山は屋内会場での小野田議員の応援でした 路面での演説会だったら小野田議員も巻き添え食ってたかもー----- と

  6. 見せる警備の時代は終わりましたね

    これからは動ける警備

  7. 人の価値てなんだろう
    一つ言えるのは安倍さんと山上徹也では釣り合わない
    どんな弁護士がつくんだろう

  8. いくら訓練してても実戦になるとどうしよもないことが証明されてしまった。
    自衛隊も同じだろう。警護体制見直して人増やしてもとっさに動けないから変わらない。

  9. 悲しいことなんだけど、サムネが面白すぎるw

  10. 初めて集まったSPそんなのいいわけです。急な日程変更、仕事では当たり前のことです。それが警備の仕事では?いざとゆう時に役に立たない想定できない?⁉
    大変な仕事はわかるけど言い訳にしか聞こえない。銃の狙撃体制想定してないありえない!実際に起こった事何で起こったか?二度と起きないように考えるのが民間企業の当たり前です。

  11. 銃が手製できる時代と警察が把握してる時点で銃を予測していないと言うのは矛盾している。すべてが体の良い言い訳になってしまう。把握していながら「無かろう」で居続けたのは明らかに罪である。絶望した。

  12. あなたのビデオを見た後、私はいくつか質問があります、(1)なぜ奈良市は現場に警察の犬を送らなかったのですか? (2)阿部新三元首相が危機的状況にあることを知って、阿部さん、阿部明恵さん、東京から奈良までヘリコプターで行きませんか?

  13. 日本のニュースでは 公開されてない 現場での動画を載せました。
    犯人は すでに銃を構えているのに 取り押さえようともしていなくて 危機感が少なかったように感じます。

  14. 奈良県警は言い訳をしないで、はっきりと原因を明らかにしてほしい。1発目は当たってないのに直後spは対応してなかった。冷たい言い方かもしれないけれど、守ることが任務なのに。日本にとって必要な人を失う結果になった!

  15. 全国の警察本部の警備部は平和ボケして弛んでるとしか言いようがない💢💢💢1発目が発射されても誰も安倍さんに飛びかかり守っている人がいない。2発目が打たれるまでに時間があるのにされるがまま。こんなので本当に警備のプロと言えるのか???イザという時、全然役に立たないではないか!!!全国の警察本部の警備部は一度【陸上自衛隊】に入隊させてもらい、警備だけに特化せず、体力、戦闘訓練、射撃訓練など、すべて一から鍛え直してもらった方がいい!!!

  16. もう言い訳は、ウンザリだよ!!助けられたのに死なせた責任を追及しなさいよ!!

  17. 警護担当者は記者会見するべき!
    何をしてたのか、警護する気があったのか!
    ザルすぎて仲間なんか?って思う人出てくるよ

  18. 想定外は逃げ言葉。それに対応するのがSPでしょ。守れなかった事実。演説聞いてたのか?どこをみていたのか?容疑者が近づいて銃を構えて発泡するまで誰も止めないのは何をしていたの?これが日本の警察、SPの実力。日本は弱い国、自国の元首相も守れなかった事実。情けない。

  19. 不審者が背後から道路を渡って要人に接近してくるとは「想定外」でした
    爆音がするとは「想定外」でした  ただただ立ちつくすしかなかった
    2発目の爆音で目が覚めたが、犯人を追っかけるのが精一杯でした
    (犯人を仕留めたときは内心、ガッツポーズを取りました)

  20. しゃべるかかしA)ぼ~っと してました。

    しゃべるかかしB)はやく終わらないかね~ おわったら飲みに行くんだけど

    しゃべるかかしC)熱い 熱い 熱い あつい

  21. 自民党と統一教会との腐り切った関係性を露わにした男