北海道斜里町、知床沖の観光船の遭難事故。4月23日の発生から25日夕方までに11人が見つかり死亡が確認されました。残る15人の捜索が続いています。これまでの動きをまとめました。

 (上空のヘリから):「観光船が浸水してから約5時間が経ちますが、まだ船は見つかっていません。現場海域では海上保安庁の船が観光船を捜索しています」

 「浸水している」

 4月23日午後1時15分ごろ、北海道斜里町の知床半島沖で消息を断った観光船「KAZU1(カズワン)」。子ども2人を含む26人が乗っていました。

 事故発生とともに、危機的な情報が次々と寄せられました。

 「船首が浸水して沈みそう」「乗客全員に救命胴衣を着せた」

 そして、23日午後2時ごろ…

 「船が30度くらい傾いている」

 KAZU1はこの連絡を最後に、行方が分からなくなりました。

 (上空のヘリから):「現場の海域は日没の時間を迎えましたが、乗員乗客の安否はわかっていません。今も海上保安庁のヘリが船の捜索を続けています」

 世界遺産に登録され、手つかずの大自然とヒグマなど、多様な野生動物が生息する人気の観光名所。

 観光船は23日午前10時にウトロ漁港を出航し、目的地の知床岬を折り返し、23日午後1時ごろ「カシュニの滝」近くを航行していたということです。

 しかし、この日は波浪注意報が発表され、波の高さは約3メートルと高かったといいます。この日、海に出ていた漁業関係者は…。

 地元の漁業者:「西風が結構吹いてきて、仕事にならない。海水温も(23日は)2℃で寒い、冷たいと思う」

 地元の漁業者:「結構”しけ”だったので、この日に出たのか、というのが第一印象」

 一方、船の航行に詳しい海洋学の専門家は、事故要因の一つに天候の悪さをあげます。

 東海大学 海洋学部 山田 吉彦 教授:「今回の事故の一番の原因はこの悪天候、厳しい気象条件の中での運行にあった。波浪注意報が出ている状況、出るような状況では(出航を)見合わせるのが必要だった」

 さらに船内は事故直後、短時間で危機的な状況に陥ったのではと指摘します。

 東海大学 海洋学部 山田 吉彦 教授:「3メートルの波で、このタイプの観光船での遊覧であれば、ほとんどの人が船酔いしていただろう。おそらく相当短い時間で浸水が始まって傾いて、(傾きが)30度というとほとんど海面が真下に見える状況。あっという間に船内が水に浸かつた。この船だと30度傾いた段階で手の施しようがない、なかったと考えられる」

 田中 うた乃 記者:「こちらは知床遊覧船の事務所です。ドアは施錠され、木の板が置かれ、中が見えないようになっています。中には、従業員や警察らがいます」

 観光船を所有する会社からは、事故に対する説明はありませんでした。

 夜通し行われた捜索。24日、一夜明け地元の漁船も協力するなど、捜索態勢は強化されました。そこに救助の一報が…

 24日午前5時すぎ、ヘリコプターが知床岬の先端で3人を発見。さらに、その後も同じ場所で別の1人を発見しました。

 中田 和樹 記者:「救助されたとみられる人が救急車へと運ばれて行きます」

 24日は日中、男性7人女性3人の計10人が救助されましたが、その後、全員死亡が確認されました。

 (上空のヘリから):「岩場の間に、オレンジ色の浮きのようなものが見えます」

 海岸線にはオレンジ色の救命具がみつかり、そこには”KAZU1″の文字が見えます。しかし、付近では船体は確認されていません。

 そして24日午後11時10分ごろ。知床岬灯台から東に約14.5キロの海域で、海上保安庁の巡視船が子ども1人を救助。

 (上空のヘリから):「知床岬の東側の海域です。11人目として見つかった子どもが見つかった辺りです」

 斜里町によりますと、救助されたのは3歳の女の子で、救命胴衣はつけていませんでした。25日になり、死亡が確認されました。

 遭難をめぐっては地元からは不安な声も。

 別の遊覧船の船長:「どんどん波が高くなるから、(出航を)やめた方が良いといいました。(Q:船長は? )『はい』、とは言ったけど」

 別の観光船を運航するこの男性は、3月下旬に見たKAZU1の船体に異変を感じていたといいます。

 別の遊覧船の船長:「(Q:船首に亀裂は入っていた?)そうでしょう。水が出ていたから。(Q:どれくらいの?)俺が見たのはこれくらい(指で10cm幅くらいを作る)」

 国交省によりますと、KAZU1は2021年5月と6月に相次いで事故を起こしていました。

 国交省の担当者:「原因究明が使命なので、積極的な情報収集を実施」

 斜里町では、24日から国が運航会社の監査を行うなど、調査が進んでいます。

 また、KAZU1の豊田徳幸船長は2021年6月、座礁事故を起こし、業務上過失往来危険の容疑で書類送検されていました。

 海上保安庁は、今回の事故についても業務上過失致死などの容疑を視野に、捜査を進めています。

 一方、乗客の遺体が安置された斜里町内の施設には、身元の確認のため、乗客の家族とみられる人たちが次々と訪れていました。これから現地に向かうという家族も、不安が募ります。

 乗船したとみられる男性の家族:「現地に来てくださいというのは、観光船の会社から連絡がきた。まさか、こういうことになるとは思ってなかった」

 25日午前には、すでに現地入りしている家族に、運航会社による説明会が開かれました。出席した家族は…

 説明会に出席した乗客の家族:「怒号が飛び交っていますよ。みなさんも同じ気持ちです。あまりのずさんさで話にならなくて、退席する人もいました。話にならない。息子を返せと本当に罵声がすごかった」

 海上保安庁の担当者:「(家族は)事業者に対して色々と言いたいことがあったと思うが、そこについてはちょっと…」

 八木 隆太郎 キャスター:「知床岬の先端です。岬の先端あたりで複数の方が見つかっています」

 25日午後6時現在、遭難事故発生から48時間以上が経過。見つからない観光船「KAZU1」。

 海上保安庁は、沈没している可能性を示しています。行方が分からない、残る15人の捜索活動が、いまも懸命に行われています。

42 Comments

  1. いや… 色んな人の想いを考えると…
    胸が苦しくなるな…。

  2. これってめっちゃ気になってる事があるんやけど警察がヘリコプターの支援要請を出してから現場まで行くのに掛かった時間ってどのくらいなんだろう?

    初動救助が早かったら助かった人も居たのでは?と思うの俺だけなのかな

  3. 良いタイミングでこんなことが起こらないような決まりを作らないとね

  4. 「救助」と言う表現にとても違和感を感じる。その時点では死亡を「宣告」する事は必要ないけど、「救助」と言うと生きて助けられたと言う感じがする。まー遺族感情を考慮すれば難しいのかも知れないが、「収容」で良いんじゃないのかな?

  5. 二度では泳いでも数分で力尽きるだろうね!
    船に残るのが一番安全と思って残った人が海の中に閉じ込められてるのかも知れない。
    その間、ハゲタコ社長は病院で電話で『他社が保安局に連絡したのなら大丈夫、大丈夫。』と言っていたらしい。
    お前の会社で無線も取れない状況で衛星電話も積んでない状況で、みんな自殺しに乗った訳じゃないです。
    本当にこのハゲタコに怒りを覚えます。
    超ムカつくハゲタコ‼︎

  6. 「自然の景観を見られる、ヒグマも見られる」で
    考えすぎかもしれないが「運よく生き残って
    なんとか陸地まで泳いでたどり着いたけど
    その辺をうろついていたヒグマに襲われてしまった
    だから見つからない」なんていう嫌な想像をしてしまった。
    どうにか全員発見されますように。。。

  7. 社長わ何にもわかっていない人ですよ被害者大変ですよ亡くなっているんですよ被害者まだ海の中にいるんですよ

  8. こういったブラック企業がなくならないのは、国や行政がちゃんと取り締まらないからだ!
    ブラック企業とわかったら、理由を探すと前に逮捕するべき!むしろつぶすべき!

  9. これ明らかに確信犯だろ
    沢山の命を奪っておいてなんで書類送検挟むんだよ
    普通に考えたら即殺人罪だわこれ

  10. 事実、船を出したのは船長なのでいくら社長を責めても何も知らない適当社長なので仕方ないよ。

  11. 漁師の経験者から こう言っているのに、管理も、しない儲けだけの観光船って ピース! イエーイなの?

  12. 救助→死亡確認の流れ、がいたずらに期待させるので辞めて欲しい
    発見後死亡確認が望ましい

  13. こうゆう、事件や事故は、無くならない。利益と人の命、天秤にかけたら、誰もが人と分かるが。利益を優先してしまう。上に立っものは、しっかりと、今日の運行は、中止を言えないのは、本当の上にたっ人ではない、これは人災である。亡くなった人のご冥福をお祈りします。

  14. どこぞの国みたいな杜撰さ。利益優先で安全意識皆無。国際ニュースで度々目にするけど、まさにあんなメンタリティそのものだ。
    ベテランがなぜ居なくなり、素人に毛が生えたような人間が舵を取っていたのか?
    監督する省庁も含めて、責任追求を徹底してほしい。

  15. 亀裂入った船って何よそれ?
    無線のアンテナ折れてる。なんだそれ?
    気狂ってる!

  16. のけぞり改訂版
    今回改定した部分は、真ん中位からの黒丸部分です。
    大林剛郎は、私に対して、とてもひどい嫌がらせを続けてきました。私は裁判を覚悟し、死んでも信念を貫きます。裁判を前提としていますから、以下の文章は厳密な事実ばかりです。

    2008年,鈴木京香は桃井かおりと「スキャンダル」というテレビに出演し、桃井ともめた。鈴木は、愛人の大林組会長大林剛郎に訴え、桃井を11年間テレビ界から干した。ウイキペディアの桃井のテレビ出演欄をを見ると、2008年より10年前の10年間は合計11本テレビドラマに出演しているのに「スキャンダル」出演の後は,2019年の「詐欺の子」まで11年間ゼロである。ゼネコン大林は反社で、そういう力を持っている。大林剛郎と鈴木は威力業務妨害の共同正犯だ。これほど劣悪な人はいない。大林との妾関係は2007年に週刊文春に暴露され、鈴木は苦し紛れに「会長の奥様と親しいんで3人で会食するだけ」とウソをついた。3人の学童期の子供を抱える神戸東灘区の奥様は「尻振りお京」に会うはずもない。鈴木の虚言癖は有名。
    3人の娘は、父が週刊誌に載り、学校でひどいいじめにあった。全部事実なので大林剛郎は告訴できず、黙示の承認、自白として法律的には、事実上の確定である。
    卑怯な大林は文春をイジメぬいた。
    大林は、鈴木を性接待の道具に使った。犯罪である。
    東京スカイツリーも鈴木京香の性接待で、関係者を口説き、大林が落札したもの。
    2008年ソニー盛田昌夫に、深夜、抱きしめられているところをフライデーされ、写真がデカデカと載った。
    長谷川博己も最初だけ体関係があったが、後はサントリー佐治信忠会長やトヨタ豊田章男社長や北方謙三や三谷監督やNHK関係者やミツカン酢会長やキリン幹部や大同生命元社長との愛人関係を隠すためのフエイク恋人である。長谷川は見返りとして、トヨタやキリンの宣伝や仕事やお金を得た。
    幻冬舎文庫「熔ける」という大王製紙社長の懺悔本がある。芸能界とやくざと財界とテレビの少女売春が描かれている。鬼畜大林剛郎の名前ももちろん出ている。
    新堂冬樹の「枕女優」という小説は主人公が鈴木弘子で芸名が水香でもわかるように、三谷監督や大林やサントリーやミツカン酢他の、枕営業の女王として鈴木京香の裏が描かれている。戦後女優の中でも枕のチャンピオンとされるゆえんだ…..

    ●大林剛郎は慶応幼稚舎から慶応大学に進学したので一度も受験勉強をしていません。米国大学院留学としていますが、みじめな中退なのに卒業を名乗っています。大学院は修了と言うのにそれも知らない腰掛です。劣等感が強く、権力をかさに不当不法を繰り返しています。談合で逮捕者が出ると、二度にわたって社長を切り、自分は会長の座に居座る卑怯者です。

    ● 2020年4月、女性セブンに、鈴木が事務所幹部の怪しい男性とともに、Netflix出演中に、Netflixの現場マネージャーと時間管理マネージャーにひどいパワハラを繰り返し、なんと2人とも逃げてしまったと言う記事を報じました。
    鈴木と男性は、執拗にマネージャーを叱責し、周りから見てハラハラするほどのひどさだったとのことです。マネージャーの顔色がだんだん悪くなっていくのを、現場にいた人が目撃証言しています。そもそも男性は何の権利も資格もなく、鈴木の不当な圧力でそばにいただけです。
    ●「鎌倉殿の中3人」に関して、コメディアンの松村が登場人物の紹介と解説をYouTubeにまとめています。松村は、鈴木の順番になると、説明と解説を放棄し、「怖いわ」と叫んで終わってしまいました。松村なりの、怒りの抵抗だったと思います。
    ●「尻ふり京香の婚姻届とお化けは、出た例がない」というのが業界の定説ですが、長谷川卑しい紐で、平板な演技ながら、鈴木すなわち大林の力で、出演を続け、お小遣いをもらっています。
    ● 2016年7月28日麻布の鳥居坂で、鈴木京香は小学生の人身事故を起こし、大林剛郎のお金でもみ消しました。アサヒ芸能に大きく掲載されました。
    ●「鎌倉殿の中3人」のギャラランキングが、女性自身にリークされましたが、鈴木はちょい役なのに3番でした。あまりの枕効果に、業界は騒然となっています。
    ●鈴木の業界でのあだ名は「のけぞり腸捻転」です。
    腸を壊しているので、ついたあだ名だと推定します。
    ●以下は日経クロステックのそのままの引用です。手抜きの大林と言われる大林組の工事です。「台風で被災した千曲川護岸の復旧工事で、膨大な数の施工不良が判明した。基礎の未施工に加え、ブロックの粗雑工事や胴込めコンクリートの充填不足などだ。元請けの大林組は、護岸全体の再施工を余儀なくされた」
    ●2008年1月大林組社員3人は博多で工藤会幹部に銃撃されました。反社に限りなく近い会社です。
    ●大林と鈴木は似ています。マスコミの抱き込みとウソと権力欲です。そして二人とも実力がなく、大林は劣等感の塊です。宇宙エレベータという大ほら吹いて強がるのも学歴詐称もコンプレックスです。(鈴木は地頭はいい)

  17. いくら、被害者でも
    怒号を複数人で浴びせるのは、違うと思う。
    自分は、父親や教師からいくら理不尽な状況でも腹がたっても
    人を追い詰めるようなことは、しちゃ駄目だと教わった
    こう思うのは、自分だけなんだろうか、世間からの反発覚悟で
    投稿します。

  18. こんな輩が代表取締役社長なのに、世の中で働く大多数がこの輩未満か。

  19. 3:40 遺体を抱きかかえるような形で保持してヘリへと収容する隊員の方・・・本当に頭が下がります

  20. 犠牲になった方々は旅行者だろうから、きっと遠くから飛行機や新幹線で来た遺族もいるんだろうな。どんな気持ちで説明会に来たんだろうと思うとやるせない

  21. 被害者の人たちさぞかし寒かったでしょう苦しかったでしょう無念だったでしょうコの社長死んで償うしかないよねばかやろう

  22. 人の命を扱うことができない知床遊覧船事故は会社としてだらしがない。

  23. 船にカメラを乗せてネットでもリアルなものが見えるとかあったら売れると思うなぁ 事故と関係無いけど もうあったらすみません

  24. 必要な訓練や合法的な段取りなどをせずに旅館業から遊覧船事業を始めた会社のドシロウトさは許せない。