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アメリカは過去70年において世界の基軸通貨としての地位を確立してきました。世界で金融危機が起こるたびにドルは買われ、安全資産としてみなされています。「有事のドル買い」とは相場の格言にもなっていますよね。しかし、ビリオネアであるレイダリオは、ドルが永遠に世界の基軸通貨でいられる保証はないと言っています。レイダリオは自身のブログに様々な情報を発信していますが、その中でも非常に興味深い内容になっている、「お金の価値の変化」というレポートについて取りまとめていきたいと思います。

まず、お金とは何か?について考えてみましょう。お金とは「富の保存」ができるものです。世界の基軸通貨の価値を手に入れるほどに世界覇権を握る国には典型的なサイクルがあるとレイダリオは言います。そしてそのサイクルは6つのステージに分けることができます。
まず第1ステージは、借金がない状態か、もしくはほんの少しの借金がある状態です。このステージではハードマネーが力を発揮します。かつては小麦や米などがお金の代わりに使われていましたが、現代では「金」がハードマネーとして一番想像しやすいものではないでしょうか。人々は欲しいものを手に入れるために金を交換の媒体として使っていたわけです。ステージ1はとてもシンプルです。借金がなく、ハードマネーの時代です。
そして次にステージ2が来ます。ハードマネーの金やお米や小麦などを持ち歩くのはとても大変なので、人々は「ペーパーマネー」を発明します。このペーパーマネーの価値を担保するために、金本位制度という制度が作られました。これは、貨幣価値を金に裏付けられた形で金額を示すもののことで、全ての商品の価値は金の価値を標準として示されます。しかし、1971年に当時のニクソン大統領はドルと金の交換の一時停止を発表し世界に激震が走りました。それまでは、ドルだけが金と交換できる唯一の通貨であり、それゆえにドルが基軸通貨として君臨できていたわけです。なぜ、ドルと金の交換ができなくなったかというと、ドルのペーパーマネーが増えすぎて、ハードマネーである金とのバランスが取れなくなったためです。このニクソンショックは、通貨の歴史の中で最も大切なイベントの一つでしょう。こうして人類は金というハードマネーの裏付けなく、好きなだけお金を刷ることができる強力な武器を手に入れました。
そして、ステージ3に入っていきます。それは、「借金」が増えていく世界です。ローンという発明で私たち人類はさらに豊かになることができました。今1億円借りてローンを組めば、何かに投資してビジネスを大きくするチャンスを得られるからです。今借りて、将来返す。一見素晴らしいシステムですが、人の欲には終わりがありません。将来返せないほどの借金が積み上がってしまうのです。
そこでステージ4に入っていきます。ステージ4では債務危機とデフォルトが起きます。多くの人が銀行からお金を引き出そうとしますが、銀行には全ての人に対応するだけの実際のお金はないので、取り付け騒ぎのようになります。そうすると、銀行はデフォルトするか、政府によって救済されることになります。1930年には、こう言った出来事がたくさん起こりました。

そしてステージ5です。ステージ5では「法定通貨」が主役となります。今私たちが生きている世界のことです。ハードマネーではできることが限られているので、「法定通貨」を作り、国がお金の価値を保証します。こうして政府お墨付きのお金は中央銀行によってどんどん刷ることができるようになったわけです。これがレイダリオのいう「ロングタームデットサイクル」の始まりです。
ステージ5で何が起きるかというと、人々や企業がさらに欲深くなり、経済的にもっと成長しようと試みます。そしてできる限りの借金を積み上げるのです。そして最終的にはその借金を返すことができなくなってしまいます。そうして債務危機が起こると、さらにお金を刷り埋め合わせをしようとします。2008年と、2020年に起きたことは、まさに借金を積み上げることでした。直近のコロナ危機では、世界経済が麻痺すると、世界の中央銀行が足並みを合わせて大量のお金を刷り、株式市場と経済を救いました。しかし、大量のお金を刷りすぎると、「お金の価値」が減ってしまいます。これは当たり前のことですが、量が少ないものの方が価値があると言うことです。現在の株式市場も、株が上がったのではなく、お金の価値が下がったため、結果的に株が上がっている状況だと言えます。量が増えると、価値が下がるのです。そしてこの状況は、お金をたくさん刷った時にも起こり得る現象です。お金の価値が下がることで、人々は「富の保存」ができるツールとしてお金以外のものを探し始めます。これはお金を刷るたびに起こるので、お金の価値はどんどん下がっていくことになります。

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本動画に出てくる翻訳に関しては、作者の意訳も含まれております。
翻訳が完璧ではないこと、ご了承ください。

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【免責事項】
本動画は株式その他投資対象の売買の勧誘ではありません。視聴者は自己責任において投資判断をしてください。本動画では、金融・経済・投資を中心とした幅広い分野の情報・ニュースを、主にマーケット視点からお伝えしています。

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17 Comments

  1. どのようにして自身の資産価値を保存するのか。色々な対策を各人が講じても、どのような結果を迎えるかは全くわかりません。自分の資産が毀損したとき、少しでもマシだと思えるようなポートフォリオを組むように努めなければならないと実感しました。今回の動画も素敵でした。ありがとうございます。

  2. ケチくさい素人考えてすが、金は手数料が気になってしまいます‥
    そうやってウジウジしている間にジワジワ上がりそうですが笑

  3. 翻訳ありがとうございます。出来るだけ多くの日本人がこの動画を見ることを切に願います

  4. ジム・ロジャーズと違ってポジショントークではなく徹頭徹尾冷静なレイ・ダリオの意見が聞けて嬉しいです

  5. 信用創造は偉大な発明ですよねー
    私は借金は借換えで大丈夫と思ってます笑
    通貨価値が下がるのも技術の進化を考えれば普通のことだと思うなぁ(高インフレで無ければ大丈夫かと)

    昔は円の下に銭が流通してたしなぁ

  6. ちょっとググってもこんなの出てくる^^;

    日米の家計の金融資産はいずれも、政府による現金給付や、株高による資産価値の上昇などを背景に、過去最高額を更新中です。 2021年3月末時点の規模(左下グラフ)は、日本で約1,946兆円、米国では約109.6兆米ドル(約1.2京円、3月末の1米ドル=110.72円で換算)となっています。

    円より限りなくドルは紙に近いよな。やっぱり世界中の資産家頭おかしい( ´_ゝ`)(暴言)

  7. どうしてこんなに素晴らしいビデオが半年も前からあるのに私へのレコメンドに出てこなかったのか不思議です。セルフメイドのレイダリオを、公平で平等なこの分析を、私は信じています。

  8. 今のウクライナ侵略戦争もペトロダラーシステムに挑戦したロシアをいじめるために仕組まれたと言われてますがどうなんでしょう?

  9. 良いチャンネルに出会えました。登録者が増えて一人でも多くの日本人が、本当の経済に詳しくなることを切望します。今後も良い翻訳などで日本人の啓蒙に尽力され頑張って下さい。

  10. 今の仕組みを説明するだけに等しい情報発信ばかりの中でこの動画の指摘は貴重