新型コロナの感染が拡大する中、検査キット不足が懸念されています。また、感染対策として炎天下の駐車場で検査を行っている医師と看護師もいます。
名古屋市北区にある小林内科が2020年からはじめた「かぜ外来」は、発熱の症状や新型コロナ感染の疑いのある人の検査をおこないます。
クリニック内の感染を防ぐために、設けた場所は駐車場。
取材時、手元の温度計で測った気温は36.8℃で、炎天下の検査となっています。
チームは医師と看護師らの4人態勢。
問診からはじまり、その場で抗原検査を行います。
昼のかぜ外来は30分間。
時間内に検体を調べ、結果を知らせに行ったり、会計を行ったり。
患者ひとりに対してスタッフが何往復もする場合もあるため、暑さの中、対応するスタッフの負担は大きい、と言います。
「暑いですね。保冷剤を入れるポケットがいっぱいついたものを中に着ています。これでも暑いですね」(小林内科 小林邦生 院長)
取材中にも予約や問合せの電話がなり続けていました。
クリニックでは2つの回線を設けていますが、毎日つながりにくい状況になっている、と言います。
2日は、検査した5人の中で4人から陽性が出ました。
連日、検査を希望する人からの問合せが殺到する中、検査キットの数については次のように話します。
「不足は確かにあるんですけど、10箱頼んで3箱きのうやっときた状態です。足りなくて困ることはないんですけど、なくなったら外注のPCRで対応します」(小林内科 小林邦生 院長)
「発熱」の症状はコロナ以外にも
「発熱」の症状はコロナに限ったことではありません。
最近の懸念についても聞きました。
「インフルもちょっと流行っているので。先月は一人いました」(小林内科 小林邦生 院長)
また、特に子どもは注意しなければいけない病気も、感染者が増えているといいます。
「胃腸炎もあるし、RSウイルス・手足口病・ヘルパンギーナも流行っているようなので注意が必要だと思います」(小林内科 小林邦生 院長)
県が薬局などで実施する無料の検査 感染拡大を受け、1か月延長
猛暑の中、名古屋市中川区の薬局で行われているのが、愛知県が実施する無料の抗原検査です。
頻繁に駐車場を行き来しているのは薬剤師。
「大体、平均して1日10件をやっています。無料検査は無症状の方で感染が不安な方が対象になります」(大島薬局 薬剤師 坪井孝仁さん)
県が、薬局などで実施する無料の検査は、7月末までの予定でしたが、感染拡大を受け、1か月延長されました。
「はじめは検査キットを家の近所の薬局に買いに行ったがなくて、入荷もいつか分からないと言われて、インターネットで探して、たまたま見つけて来ました。お盆に家族で出かけることもあるので、それの心配もあって…」(検査に訪れた人 陰性を確認)
2日は、いつも通り検査が行われていましたが、検査キットが足りなくなり、先週は新規の予約をストップして、対応にあたっていました。
「予約をストップしていた間も、予約の電話は殺到していました。どこも同じような理由で断られて、こちらに電話をかけているような状況だったので…」(大島薬局 薬剤師 坪井孝仁さん)
『いつかまた、キットが足りなくなるかもしれない』 不安を抱えながらの対応
現在は、一定の在庫が確保できたため、予約の受け付けを再開しています。
販売は、1人につき4回分の購入制限を設けています。
「次また入ってくるのがいつになるか分からない状況なので、今ある分がなくなると先が読めない状態になっています」(大島薬局 薬剤師 坪井孝仁さん)
『いつかまた、キットが足りなくなるかもしれない』。
現場では、そんな不安を抱えながら、日々の対応にあたっています。
(8月2日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
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