厚生労働省の調査で、“熟年離婚”の割合が過去最多になったことがわかりました。結婚生活で大切なのは“お金”でしょうか、“愛情”でしょうか。

◇結婚20年以上でナゼ?
◇離婚率1位はどこの都道府県か?
◇男女で違う理由

以上の3つのポイントについて、詳しく解説します。

   ◇
■“熟年離婚”過去最多に 全体では約3組に1組は離婚
厚生労働省によると、2021年の離婚件数は18万4386組(概数)で、だいたい3組に1組は離婚していることになります。

離婚の件数自体は2000年ごろから減っていますが、婚姻の数もだんだん減っていて、21年は50万組ほどで前年より2万組以上減っています。婚姻件数も減っているので、割合でみると、離婚件数が減っているわけでもなさそうです。

ただ、今回の調査では、熟年離婚する人の割合が増えていることがわかりました。

2020年離婚した人のうち、「同居を何年したあとに離婚したのか」を見ると、最も多いのは“5年未満”ですが、注目すべきは“20年以上”です。今回は21.5%と過去最多となり、熟年離婚が年々増えてきているということがわかりました。

■離婚を考えたことがある? 街の声は…
では、離婚を考えたことがあるか。街で聞いてみました。

結婚7年 自営業の女性(30代)
「熟年層になってまで一緒にいなくてもいいかな、みたいなことは思ったりはしますね」

結婚約30年 専業主婦(50代)
「(離婚しなかった理由は)経済的な問題が…が一番大きいかも。働いてないですし、あと、子供が2人いるので、離婚したら普通に会えるのかなとか、家族の問題が大きいですね」

結婚45年 デザイナーの男性(70代)
「女性の方が我慢してくれてると思う。こっちの我慢ではない」

いろいろな意見がありましたが、「離婚を考えることもある」という人も多かったようです。

■離婚が一番多い都道府県は? ある県がダントツ
また、都道府県別でみた離婚率(厚生労働省統計)も公表されました。

人口1000人あたりの離婚件数は沖縄が2.36と、ダントツに多い数字でした。東京はというと、ぐっと下がって、真ん中あたりの23位でした。一番、離婚件数が少なかったのは新潟でした。

どうしてこのような順位になったのか、分析は出ていませんが、それぞれ地域によって地域性を反映しているのかもしれません。

■離婚の原因は? 男女で違う理由も
そこで気になるのは、どのような離婚原因が多かったのかについてです。司法統計によると、2020年に離婚などの裁判を起こした夫妻で多かった原因には、妻と夫で違いがみられます。

夫、妻ともに1位は「性格が合わない」でした。その他の理由も、「精神的に虐待する」や、「異性関係」と、夫と妻で同じ理由がランクインしています。一方で、夫の5位は「家族親族との折り合いが悪い」と人間関係による理由、妻の2位は「生活費を渡さない」という経済的理由で、まったく違う理由が入っていました。

■大切なのは愛情か、お金か…男女で答えに差は
一方で、結婚生活で大切なのは「愛情」か、「お金」かを聞いたアンケートもあります。

答えは、男女ともに「愛情」「お金」、ほぼ半々になり、男女で差はありませんでした。しかし、「お金が大切」と答えた人にその理由を聞いたところ、男女間で、考え方に“微妙な差”が見えてきました。

男性で目立ったのは「夫婦関係や家族を守るために、お金が必要だ」という意見です。
「お金がないと、心にゆとりが生まれず、『愛情』も欠ける」
「『老後』になって頼れるのは、やはりお金」
「経済的基盤があってこそ、2人の関係が安定」

一方、女性に聞いてみると、「愛情が冷めたあとも、夫婦関係をつなぎ止めるものがお金だ」というイメージでした。

「若い時はイケメンでも、年をとれば“好き”はなくなるので、尊敬できるのは“稼ぎ”」
「次第に愛情はなくなり、お金の有無が関係継続に影響する」

ただ、「愛情が大切」と答えた男性の理由をみてみると――

「好きならその人のために頑張れる」
「お金があっても、愛情がないと人生楽しくない」

そして女性も――

「好きな人となら、辛い時も何とか頑張れそう」
「愛されるのが、一番の幸せ」

男女ともに、愛情があってこその夫婦関係だという点では、考え方にあまり大きな違いは見られませんでした。

   ◇

離婚をめぐる考え方について、いろいろと見てきました。人生100年時代、さまざまな価値観が受け入れられ、生き方や働き方が多様化しつつあります。そんな時代だからこそ、人生の後半戦を自分らしく充実して過ごすために、第二の人生を踏み出す人も増えているのかもしれません。
(2022年8月25日放送「news every.」より)

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43 Comments

  1. お金が大切は、大人になってから付き合って結婚した人
    愛情が大事は、10代から長く付き合って結婚した人
    そんな気がする

  2. だったら最初から結婚するなって言いたい、厄介な生き物だ人間って。

  3. 婚姻率が下がって主に若い世代の夫婦と離婚の絶対数が減り、相対的に熟年離婚の割合が増えてるだけだったりして

  4. 新潟人は、「離婚しない」というけれど…「うつ病と自殺」もトップクラス。女性の経済力も低いし、賃金が安い。おまけに豪雪地帯で、女一人で生きて行けない要素がたくさん有るからです。

  5. 沖縄県の離婚率の高さの原因はなんだろうか?
    経済的なものが原因なんだろうか?

  6. ダラダラと続けられるほど、仕事と結婚は甘くない。結婚を維持出来たのは、世間体や家などの外圧があったからで、個人のモチベーションがなくなれば、嫌なものは嫌だから人は我慢しない と言うこと。

  7. 愛情と言ってもお金がないと寄って来ない感じがします。男性が低収入なら結婚すらできない。

  8. 散々熟年離婚を勧めてきたのは、マスゴミじゃなかったか?
    少子化がどうとか言ってるが、こんな物見せられりゃ、結婚したがるわけ無いだろ(笑)

  9. 結婚もしてない輩が語るからなぁ(−_−;)
     仲の良い夫婦の喩えにされるオシドリは、雌雄ともに毎年パートナーを替える(笑)

  10. 離婚して食っていけるなら離婚しな。
    アパートに住んで食事をして生活できるかな。
    老後の人生は長いよ。

  11. 夫が退職したらとか、退職して、二人でいる時間が増えるから。産後に夫が子育てに非協力だったから、子どもが独り立ちしたら。理由はさまざまだと思うが、女性は、昔のこともよく覚えてますから、つもりに積もって離婚するんだろうな。

  12. 今の老後世代は経済的に裕福だからね。
    金がありゃ自分は殿様だというところで思考停止している
    から老人ホームは大変だろうな。

  13. 沖縄は仕事が不安定っぽいからそこで転居するしないのトラブルになるのが多そうだなあ・・・

  14. うちの両親は離婚せず仲良くいるわ。

  15. 結婚に必要なものは愛ではなくお金です。愛がなくても死にませんが、お金がなければ死にます。お金は命そのものです。かけがえのないものです。

  16. 離婚する気持ちは分かります。愛よりもお金です。お金が全てではないですけど、お金がないと生きていけないです。お金がないと一緒に居ても毎日喧嘩ばかりでストレスも溜まります。

  17. まだ結婚14年ですが、今思うのは、一緒にいてくれるのは当たり前じゃない
    それを忘れなければ大丈夫だと思う◎

  18. 子供が小さいうちに離婚するか、高校卒業くらいまで待って離婚する方が多いですね、周りでは。
    今やバツイチも珍しくないので40位で再婚する人もたくさんいるし、死ぬまで我慢して婚姻関係を続けるよりは離婚という選択も前向きだと思います。

  19. 年金が出たら、財産折半、生活費支給、慰謝料取って別れた方が気が楽でしょ。

    いちいち老後の面倒見るのも面倒臭いしな。

  20. どこの県でしょうか、とかいう編集の考え方、方針の立て方が本当に気持ち悪い

  21. 確かにお互い愛情があったし今もある?って聞かれると、流れに任せている、考えたことはいくらでもあるし性格が熟年になってきてあわないと今、とても思う。離婚はお金のことは大きいことの一つ、現実は厳しいです。年金もどんどん減っていくばかり😰

  22. 結婚前は好きな人と一緒にいたい。と思っても、四半世紀すれば金の方が重要になる。結果的に 気持ちや考え方が変わるという事は、好きな人と結婚しない方が正解なんだろう。

  23. 良いことでしょう!
    選択の自由が増えただけ
    今までは、どちらかが自分の人生を捨てて我慢してただけ!
    日本の場合、専業主婦が今までは自立できなく奴隷になるしかなかったから!
    60代で亭主が死んでくれた50年前は
    ばあちゃんが、女の人生は亭主が死んでから!と言って
    亭主が死んでから50年、楽しく生きていたよ!
    今は長生きするから
    サッサと別れるのが正常でしょう!

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