2022年8月の3日から4日にかけて東北地方を襲った豪雨により、山形県内では河川の氾濫や土砂崩れが発生し、最上川上流域にある山形県南部では米坂線の被災が報じられています。

米坂線は山形県南部の米沢駅と日本海側の新潟県の坂町駅を結ぶ山岳区間を東西横断した路線となり、長井盆地から飯豊山地にかけては最上川の上流と並走するルートとなっています。

今回被災した区間は羽前椿駅~手ノ子駅となり、ちょうどこの飯豊山地と長井盆地の境界区間となっていて、最上川支流の小白川に架かる小白川橋梁が崩落したとされています。

ちょうど米坂線では、JR東日本から1日あたりの利用者が2000人未満の赤字ローカル線として公表されたばかりであり、沿線では廃線の意識が芽生え始めていたところでした。

被災した羽前椿駅~手ノ子駅がある今泉駅~小国駅間は、米坂線の中でも最も赤字度合いが高い区間となっており、利用者数も少ないため、鉄路が被災した場合に容易に復旧してもらえない危機が迫ることになります。

多くの場合、不採算な赤字ローカル線が被災すると、それをきっかけに利便性重視を沿線住民に持ち掛けたバス転換などを軸にして廃線の選択肢を示すようになり、実際にそのまま廃線になってしまった路線もあります。

自然環境や地形環境的に建設コストが高い山村区間は、鉄路が被災した場合の復旧費用が高いとされており、明治・大正・昭和期だった建設時の安全基準よりも格段に高い規格で設計する必要があるとされています。

これを理由に鉄道事業者は鉄路での復旧を嫌悪し、しばらくはバス代行などで調査検討がされつつ、廃止の議論を広めようとしたプロセスが進んでしまいます。

幸いにも、今回の米坂線の被災はあまり広域ではないので、巨額な費用でなければ早期に復旧されると考えられますが、巨額な場合は地元自治体にも負担が必要となる只見線のような上下分離方式などを迫られる可能性もあります。

雪国の山間地を結ぶ山岳秘境路線の米坂線が、今回の被災をきっかけに区間廃止などに陥ってしまうのか、今後の被害状況や復旧計画に注目となります。

11 Comments

  1. 米沢-今泉 も廃線対象となると、接続している山形鉄道もさらに厳しくなりそう。
    引き取る話もでるのかな。

  2. 米坂線の廃止を懸念されている方が多いかと存じますが、自分の見立てでは廃止はないと思います。
    もし復旧せずに放置→廃止されれば、現在米沢方にいる車両(気動車)の修理検査ができなくなります。
    確か米坂線の車両基地は新潟県内にあるはずで、さらに地図上では米沢駅で山形線と接続しているものの軌間が異なるから米沢方で車両のやり取りは不可能。
    赤字覚悟でも只見線みたいに復旧させると思います。
    あるいは、山田線の宮古釜石間みたいに復旧させた上で第三セクター鉄道に譲渡するという選択肢もあり得ます。幸運かどうかは分かりませんが、既に「山形鉄道」という第三セクター鉄道があり、旧長井線を引き継いで営業していますので、これを受け皿にする、という手もあります。

  3. 利用者の少ない区間に専用路線を維持するのは難しいということだと思う(道路と鉄路を並べて一緒に管理するか、線形の良い高速道路の下に鉄路を敷設するか)。

  4. 投稿者様も路線廃止を心配しているからこその動画だと思いますが、タイトル名の付け方や内容などにおいて、路線廃止を防ぎ、逆に鉄道路線を積極的に維持活用できるような提案を出すような動画づくりをお願いします
    (他人様に要求ばかり求めるような形になったことをお詫びします。現在このアカウントでは動画等による新規の情報発信はしていませんが、別の場所では行なっては居ます)

  5. 将来的には羽越・奥羽新幹線も整備。そして米坂線は東西間を連絡する路線として機能してほしいと考えたりもしました。単に新幹線を整備するだけでなく、併せて新潟空港~米坂線~山形空港を結ぶ空港連絡鉄道として広域間の移動や異なる交通機関同士を結びつける意義がある路線だと考えています(きちんと鉄道網にも公共予算投資し活用する戦略的な政策が出来れば良いのですが・・・)

  6. 只見線の前例もあるから維持は両方の県で行うという手もありそうだけど、厳しそうですよね

  7. 米沢~今泉は山形鉄道に投げそう。山形鉄道に移管すると米沢市内に駅が増設されて利便性が上がる可能性もある。

  8. 民営化されたJRとしては、本音ではこれ幸いとバス転換を推進させたいのではないでしょうか。

  9. 米坂線は東日本大震災に時に物資を被災地に運ぶ為に活躍路線
    磐越西線共に日本海側から抜ける事の出来るルートとして大切にしたい