◆小満(しょうまん)
万物が次第に成長して、一定の大きさに達して来る頃
新暦5月21日~6月4日頃
◆
麦秋 ~小満の自然~
麦の穂が熟す初夏の頃を、「麦秋(ばくしゅう/むぎあき)」といいます。麦は米と異なり、初冬に蒔かれ、5~6月に収穫期を迎えます。
夏にもかかわらず「秋」と表現されたのは、「秋」という言葉に「百穀成熟の期」という意味があり、麦にとっては秋だと考えられたためです。人もそれぞれに実りの時がある、ということを教えてくれる季節なのかもしれません。
京都でも、昔から水稲の裏作として麦が栽培されてきました。肥沃な平野が広がり、穀倉地帯として知られる大堰川の流域では、ビールなどの原料となる麦が作られています。
建具替え ~小満の暮らし~
京都には、6月1日に住まいを夏用に替える「建具替え」の習わしがあります。
吉田兼好が『徒然草』で「家のつくりようは、夏をむねとすべし」と記しているように、昔から高温多湿の夏をいかにやり過ごすかは、住まいづくりに求められる条件でもありました。特に京都は、三方を山に囲まれ、暑さが厳しいため、涼をとる工夫が凝らされてきたのです。
襖や障子を取り払って葭戸(よしど)や簾(すだれ)に替え、座敷に網代(あじろ)を敷き、庭や玄関に水をまき、風鈴を吊るして音でも涼み……。都の納涼には、自然と寄り添う心が息づいています。
Present by 京福電気鉄道(株)(制作2010年5月)
前の節気-立夏 http://youtu.be/E_yg-1rJVZA
次の節気-芒種 http://youtu.be/6ti43blAWuw
YouTubeチャンネル「NipponArchives」
https://www.youtube.com/NipponArchives2013
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◆小満(しょうまん)
万物が次第に成長して、一定の大きさに達して来る頃
新暦5月21日~6月4日頃
◆
麦秋 ~小満の自然~
麦の穂が熟す初夏の頃を、「麦秋(ばくしゅう/むぎあき)」といいます。麦は米と異なり、初冬に蒔かれ、5~6月に収穫期を迎えます。
夏にもかかわらず「秋」と表現されたのは、「秋」という言葉に「百穀成熟の期」という意味があり、麦にとっては秋だと考えられたためです。人もそれぞれに実りの時がある、ということを教えてくれる季節なのかもしれません。
京都でも、昔から水稲の裏作として麦が栽培されてきました。肥沃な平野が広がり、穀倉地帯として知られる大堰川の流域では、ビールなどの原料となる麦が作られています。
建具替え ~小満の暮らし~
京都には、6月1日に住まいを夏用に替える「建具替え」の習わしがあります。
吉田兼好が『徒然草』で「家のつくりようは、夏をむねとすべし」と記しているように、昔から高温多湿の夏をいかにやり過ごすかは、住まいづくりに求められる条件でもありました。特に京都は、三方を山に囲まれ、暑さが厳しいため、涼をとる工夫が凝らされてきたのです。
襖や障子を取り払って葭戸(よしど)や簾(すだれ)に替え、座敷に網代(あじろ)を敷き、庭や玄関に水をまき、風鈴を吊るして音でも涼み……。都の納涼には、自然と寄り添う心が息づいています。
Present by 京福電気鉄道(株)(制作2010年5月)
稔りのことを秋と使うとは、初めて聞きました
小満
万物盈満すれば草木枝葉茂る。
野山の緑が深まる頃、麦畑は黄金色に染まります。
麦が熟すこの時期は、麦の秋「麦秋」と呼ばれます。
「秋」という言葉には、「穀物が成熟する時」という意味があり、初夏ではあっても、麦の秋と表現しました。
それぞれに、実りの時があることを教えてくれる季節でもあるんですね。
京都には、6月1日に、暮らしを夏向きに替える慣わしがあります。
住まいを夏用に設える「建具替え」、昔から、「家の作りようは、夏をむねとすべし」といわれ、蒸し暑い都では、涼をとる知恵が受け継がれてきました。
もう一手間、一工夫、その心が、自然と寄り添う暮らしの基本なのかもしれません。
そろそろ種まきも始まる頃、何かと慌ただしくなり始めます。
京都には二十四の季節があります。