40年かかるとされる福島第一原発の廃炉作業。まだ先の見えない作業の一筋の光となるのか。

溶け落ちた核燃料、いわゆる「燃料デブリ」の取り出しに向けて国の専門機関などが新たな方法を検討していることが明らかになった。

原子力損害賠償・廃炉等支援機構 山名元理事長:「原子炉建屋の全体を頑丈な構造物で包み込んで、原子炉建屋全体を冠水させる工法が俎上に上がっています」

福島県いわき市で開かれた政府や東京電力、原発周辺の自治体の代表が参加した「廃炉・汚染水・処理水対策 福島評議会」
3日に示されたのが「船殻工法」と呼ばれる新たな冠水工法だ。

いったいどんな方法なのか。
・まずは建屋の全体を構造物で囲う。
・その後建屋全体を水で満たす。
・燃料デブリを上から取り出す。

この方法での取り出しは3号機で検討されていて、2号機で採用される予定の「気中工法」と併せて今後議論が進められる。

明らかになった新たな方法に評議会の出席者からは。

◇元国会事故調査委員会委員・蜂須賀禮子さん:「建屋の中にお水を入れると、もっともっと今までにない物質の入った汚染水が出る可能性があるのではないかなと素人として考えております」

福島第一原発の1号機から3号機には「燃料デブリ」が約880トンあると推計され、最も調査が進む2号機でも試験的な取り出し開始が「2023年度後半」と計画が遅れている。

◇経済産業省・太田房江副大臣:「まだ複数の候補が検討されている段階ですので、どの工法がいいとか、こっちにすべきだとか、あっちにすべきだとかは、ちょっとまだ時期尚早だと思いますので」

1 Comment

  1. もっと若い人たちを参加させなければいけません。彼らのために行なっているのですから。