◆立秋(りっしゅう)
初めて秋の気配が表われてくる頃
新暦8月7日~22日頃

極楽の余り風~立秋の自然~
夏の土用が明けると、暦の上では、いよいよ秋。まだ厳しい残暑が続きますが、時折、昨日とは違う風に、はっとさせられることがあります。
「秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風のおとにぞ おどろかれぬる」(古今和歌集)と歌にもあるように、いにしえの人々は、ひそかな風のそよぎの中に秋の気配を感じていました。この西から吹く気持ちよい涼風は、「極楽の余り風」と呼ばれ、都人たちは夏の盛りから敏感に感じ取ってきました。
荒波の人生でも、心を正し、自然に耳を澄ませば、極楽のお裾分けがいただける、ということなのかもしれません。

六道まいり~立秋の暮らし~
京都では、先祖の霊を「お精霊(しょらい)さん」と呼び、お盆になると、「六道まいり」といって、六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)にお迎えにいく習わしがあります。
冥土まで響くという鐘をつき、戒名を記した卒塔婆に槙の葉で水をかけ、その槇を持ち帰ると、お精霊さんが家に帰ると信じられてきました。六道とは、仏教で、生物が生死を繰り返す六つの世界。珍皇寺が六道といわれるのは、平安時代の葬送地・鳥辺野に近かったためで、現世と冥土の境目「六道の辻」とも呼ばれました。
お精霊さんは、「五山の送り火」で、ふたたび冥土へ送られます。

Present by 京福電気鉄道(株)(制作2010年8月)

前の節気-大暑 http://youtu.be/FlWiBrxd01Q
次の節気-処暑 http://youtu.be/0UO15B7gIBI

YouTubeチャンネル「NipponArchives」
https://www.youtube.com/NipponArchives2013

2 Comments

  1. G+共有: 立秋(りっしゅう)
    初めて秋の気配が表われてくる頃
    新暦8月7日~22日頃

    極楽の余り風~立秋の自然~
    夏の土用が明けると、暦の上では、いよいよ秋。まだ厳しい残暑が続きますが、時折、昨­日とは違う風に、はっとさせられることがあります。
    「秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風のおとにぞ おどろかれぬる」(古今和歌集)と歌にもあるように、いにしえの人々は、ひそかな風の­そよぎの中に秋の気配を感じていました。この西から吹く気持ちよい涼風は、「極楽の余­り風」と呼ばれ、都人たちは夏の盛りから敏感に感じ取ってきました。
    荒波の人生でも、心を正し、自然に耳を澄ませば、極楽のお裾分けがいただける、という­ことなのかもしれません。

    六道まいり~立秋の暮らし~
    京都では、先祖の霊を「お精霊(しょらい)さん」と呼び、お盆になると、「六道まいり­」といって、六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)にお迎えにいく習わしがあります。
    冥土まで響くという鐘をつき、戒名を記した卒塔婆に槙の葉で水をかけ、その槇を持ち帰­ると、お精霊さんが家に帰ると信じられてきました。六道とは、仏教で、生物が生死を繰­り返す六つの世界。珍皇寺が六道といわれるのは、平安時代の葬送地・鳥辺野に近かった­ためで、現世と冥土の境目「六道の辻」とも呼ばれました。
    お精霊さんは、「五山の送り火」で、ふたたび冥土へ送られます。

    Present by 京福電気鉄道(株)(制作2010年8月)