宮城県内で27人が犠牲になった宮城県沖地震から、6月12日で44年になるのを前に、10日、各地で訓練が行われました。小学校や幼稚園でも訓練が行われ、子供たちにとっても防災意識を高めるきっかけとなったようです。
1978年、6月12日に発生した「宮城県沖地震」。仙台市や石巻市で最大震度5を観測し、県内では27人が犠牲となりました。
西ノ入菜月 アナウンサー
「泉区の高森東小学校です。こちらでは、あさっての防災の日を前に、地震発生を想定した訓練が全校児童参加で行われます」
県や仙台市では、毎年6月12日を「防災の日」と定めていて、この小学校では6月10日、訓練を行いました。訓練は「命を守るために自分たちにできることを考える」を目標に行われました。
西ノ入菜月 アナウンサー
「いま地震が発生したという想定です。子供たちはすばやく机の下にもぐり頭を守っています」
揺れが収まるまで机の下などで、身を守る訓練を行った子供たち。その後、防災頭巾の使い方や防災用品などを確認しました。また、体育館では市の防災・減災アドバイザーが5年生と6年生に対してクイズ形式で防災学習を行いました。子供たちにとって、防災への意識を高めるきっかけとなったようです。
児童
「実際に地震が起きたときに周りをしっかりとみて、危険がないかを確認して、生活していきたい」
「家族のみんなに大切さを知らせていきたいと思います」
教訓を伝えるため…6月10日は幼稚園でも訓練が。
園内の訓練放送
「いま大きな地震がやってきました。おともだちは、テーブルの下に避難します」
参加したのは、2歳から5歳の園児およそ230人。
先生
「避難開始。かばん持って」
頭を守るために、それぞれかばんを持って園庭に移動します。およそ5分で全員が無事、避難できました。
先生
「大きな地震だったので、海がびっくりして津波っていう波がドリーム幼稚園に襲ってくるかもしれません」
津波避難の訓練も行われました。県が5月に公表した「最大級の津波浸水想定」で1メートルから3メートル未満の浸水が想定されているこの幼稚園。指定避難所の中学校までは園児の足で15分ほどかかることが予想されていて、2階への垂直避難を訓練しました。
園児
「逃げることできた。怖くなかった」
「誰もけがしないで避難できた」
Q.これから地震がおきたら?
「先生たちの話をちゃんと聞く」
子供たちはその後、劇で地震が起きた時の「やくそく」を楽しく学びました。
ドリーム幼稚園 末屋保広 園長
「地震が起きたときの対処方法を、小さい子供に何回も何回も訓練することで身をもって覚えてほしい」
WACOCA: People, Life, Style.