Mail Interview With Vincen Garcia

 来日公演開催を記念して、貴重なメールインタビューを敢行。現代モダン・ジャズ/ファンク・シーンを牽引するベースヒーロー、ヴィンセン・ガルシアが、グルーヴを軸にした楽曲制作のプロセスや音楽的ルーツ、愛用するカスタムベースへの想い、未来のビジョン、そして同時期に来日公演を控えるマッテオ・マンクーゾへのリスペクトまで、現在の想いを語った。

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――パワフルで観客を巻き込むパフォーマンスが印象的ですが、どんな影響によるものでしょう?

Vincen Garcia:それは僕がライブをとても楽しんでいるからだと思う。僕にとってライブっていうのは、全てがとてもリアルなんだ。お客さんのエネルギーをはっきりと感じることができて、それが演奏にも影響する。それに僕はファンクやソウル、ジャズをいっぱい聴いて育ってきたけど、それらの音楽はお客さんとの繋がりをとても大切にしてきたと思う。だから僕のライブでも同じようにしたいんだ。

――新曲を作るとき、最初に浮かぶのはベースライン?それともメロディやコード進行ですか?アイデアが曲へと発展していくプロセスを、具体的に教えてください。

Vincen:たいていはベースから始まるね。特別な感触のあるグルーヴを見つけるまで、即興で弾きながらかなり長い時間をかけて探すんだ。そこからハーモニーやコード進行を組み立てて、最後にメロディを加えていく。音楽はリズムやグルーヴから成長していくのが好きで、それが音楽を本当に動かし、生き生きとさせる要素だと思っている。その土台ができたら、アレンジや構成、ダイナミクスを試しながらアイデアを発展させて、最終的にひとつの楽曲として完成させていくよ。

――ステージでいつも使っているベース、紫のカスタムヤマハBBはサウンドも見た目もファンキーで素晴らしいですね。あなたにとってどんな存在ですか?

Vincen:あのベースは僕にとって、とても特別な存在。演奏するときに強い一体感を感じられる楽器なんだ。サウンドはとてもクリアで深みがあって、その瞬間に自分が表現したいことをそのまま音にすることができる。それに紫色のボディはステージでも強い存在感があるよね。演奏を重ねるうちに、パフォーマンスのときには自分の一部のような存在になってきたよ。

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――5年後はどんなアーティストになっていたいと思いますか。

Vincen Garcia:ミュージシャンとしても作曲家としても、これからも成長し続けていきたいと思っています。そして世界中をツアーしながら新しい観客と出会い、ほかのアーティストともコラボレーションしていきたいですね。自分を動かし、聴く人ともつながるような音楽を作り続けることが目標だね。

――ご自身のルーツの中で、今も演奏に影響を与え続けている音楽、または特定のベーシストはいますか。

Vincen:たくさんいるよ。ファンク、ジャズ、ソウルは、今でも自分の演奏の中に強く根付いている。ジャコ・パストリアスやマーカス・ミラーのようなミュージシャンからも大きな影響を受けてきた。彼らはエレクトリックベースの捉え方そのものを大きく変えた存在だと思う。

――若いミュージシャンへのアドバイスを教えてください。

Vincen:とにかくたくさんの音楽を聴くこと、そして焦らないことだね。楽器の習得には時間がかかるから、その過程も一緒に楽しむことが大事だ。それと、自分自身のサウンドを見つけること。いろんなミュージシャンから影響を受けるのは素晴らしいことだけど、最終的にもっとも美しいのは、自分だけのサウンドや個性を育てていくことだよ。

――日本の音楽で知っているアーティスト、またはこれから聴いてみたいアーティストはいますか。

Vincen:日本には素晴らしいミュージシャンがたくさんいるよ。特にジャズやフュージョンのシーンには以前からとても興味がある。これからもっと日本のアーティストを知りたいし、将来はぜひ一緒にコラボレーションできたらうれしいね。

――ビルボードライブ公演はどんな夜にしたいですか?日本のファンへメッセージをお願いします。

Vincen:ポジティブなエネルギーとグルーヴとに満ちた、特別な夜にしたい。ビルボードライブはとても親密な空気がある会場なので、お客さんとよりダイレクトにつながることができる絶好の機会だね。日本のファンの皆さん、あなたたちと一緒に音楽を分かち合えることを本当に楽しみにしているよ。

――同じ5月にビルボードライブで、マッテオ・マンクーゾが来日公演を行います。昨年彼と共演されたかと思いますが、彼の印象や魅力についてお聞かせいただけますか?

Vincen:マッテオは本当に素晴らしいミュージシャンだ。驚異的なテクニックだけでなく、とても深い音楽性も兼ね備えている。彼と一緒に演奏したのは素晴らしい体験だった。彼はその場でこちらの演奏もレベルアップさせてくれるような、そんなインスピレーションを与えてくれるミュージシャンなんだ!

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