フジテレビ アドレッサブルTV技術で映像情報メディア学会の技術振興賞・進歩開発賞を受賞

フジテレビ(東京都港区、清水賢治社長)はこのほど、一般社団法人映像情報メディア学会主催の顕彰において、第53回技術振興賞・進歩開発賞(現場運用部門)を受賞したと発表した。受賞テーマは「現行テレビ放送を対象としたアドレッサブルTV技術とその偽情報対策技術の開発」で、4月22日に開催された同学会理事会において決定した。

 

映像情報メディア学会の技術振興賞は、映像情報メディアに関する基礎的研究の振興と、その応用の促進に資するために設けられ、本分野で優れた業績に対して贈られる。このうち、進歩開発賞(現場運用部門)は、運用・開発・製造等の現場において、映像情報メディアに関する方式、システム、機器、デバイスの有益な改良、あるいは運用・技術管理面でのすぐれた考案を行い、実用に供し、顕著な効果を示した個人またはグループに授与される。

 

受賞が決定した「現行テレビ放送を対象としたアドレッサブルTV技術とその偽情報対策技術の開発」は、一斉同報性を持つテレビ放送で、放送とインターネット広告技術を融合させることにより、CMや番組の一部をテレビごとに差し替えて個別提示できる「アドレッサブルTV」と呼ばれる技術を、日本の放送方式として初めて開発、実用化したもので、フジテレビメディア技術開発部の伊藤正史氏が開発を手掛けた。

 

開発技術の概要

 

近年、インターネット広告の一部では偽動画広告が社会問題となっている。本技術ではこうした課題も踏まえ、視聴者に動画広告の広告主や考査情報を提示することができ、その情報の真正性を暗号技術で担保できる偽情報対策の仕組みも併せて開発。これらを世界の放送方式に先駆けてアドレッサブルTV技術に組み込むことで、視聴者が従来のテレビCMと同様に安心して視聴でき、そのブランドセーフティも守ることができる「アドレッサブルTV」を実現した。

 

本技術は、現行地上放送の高度化とテレビ媒体の価値向上に資する顕著な効果を示し、映像情報メディアの発展に貢献したことが高く評価され、この度の受賞となった。

 

《伊藤正史氏コメント》

 

 

「商業放送は、多くの皆さまにご覧いただくことで生まれるリーチ力が媒体価値となり、そこに広告主が出稿くださることによって、視聴者の皆様に対価を求めずに番組をお届けできるエコシステムの上に成り立っています。インターネット広告市場が急成長する中、商業放送が今後も良質な番組を提供し続けるためには広告技術の高度化が不可欠と考え、開発に取り組んだのがアドレッサブルTV技術でした。このエコシステムは、放送に対する社会からの信頼によって支えられています。そこで、放送サービスとして、より安心してご視聴いただける技術も併せて組み込みました。現在、実際にご覧いただける機会も増え、視聴者の皆さまをはじめ、放送業界や広告業界など、多方面からご注目をいただいており、今後の普及展開が楽しみです。引き続き、社会に新たな放送の価値を生み出せるメディア技術の研究や、安心・安全な視聴環境の実現に貢献してまいります」

この記事を書いた記者

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村上潤一
テレビ・ラジオ番組の紹介、会見記事、オーディオ製品、アマチュア無線などを担当

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