2026年1月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
楽しい
知的
ドキドキ
現在日々進化し続けているAIを題材にしつつ、どこかしら懐かしい昔のSF映画を彷彿させるような、最初から最後まで緊迫感あふれる、息つく間もない展開で、本当に最後の最後までどうなるか分からないような見事な作品でした。
別にやっぱりAIは怖い、アテに出来ないとか、やはり最終的には人間の本質が決め手になる、と言った単純な話しではなかったようにも思いました。
物語は殺人容疑をかけられた主人公が問答無用でAIによって裁かれていきますが、はじめは主人公も動揺してただひたすら自分の無実を感情的に訴えるだけでしたが、次第に冷静さを取り戻していき、事件の真相に迫っていきます。
とにかく、AIはもちろんあくまでも冷静沈着、冷酷で、淡々と事実の積み重ねで主人公を追い詰めていく。しかし、主人公のほうはいわゆる警察官としての「勘」を働かせ、事実の裏側にある真相を暴いていこうとする。この対比がなかなか面白く、たまに日常生活においてもAIを活用している身からすると、AIが膨大なデータを元に次々とその場で適切な判断を下していくのは、それも当たり前かな、と思ったりもしていました。
だから、この作品では結局人間の感性、「勘」が事件の真相を紐解く肝になるのですが、それはAIが示してくれた大量のデータや映像、音声などがあったからこそで、この人間とAI両方がうまく絡み合ったからこその事件解決なんだよな、と思いました。
確かにAIは事実、データしか見ないですが、人間は感情的になると事実を見る目が曇ってしまい、核心が見えなくなるし、膨大なデータを瞬時に収集して分析することなんて到底できない。なのでAIの活用は非常に有効。AIに感情や思考はないですが、猜疑心や疑問は抱かないし、もちろん事実の裏にあるものは見透かせない。となると、人間の経験や状況判断に裏打ちされたいわゆる「勘」は重要になってくる。つまり、お互いにないものを補い合うかたちで共存できるのだな、とこの作品を観ていて強く思いました。
しかし、AIの裁判長も主人公の思考や行動に影響されたのか、次第に主人公にヒントを与えたり、的確なアドバイスみたいなのをしてくれたりして、少しづつ感情が芽生えるほどではなくても、主人公に寄り添ってきてるようにも見えたのもとても印象的でした。特にラストは人間とAIが共鳴したようにも見えて少し感動的でした。
とにかく、SF映画としての娯楽要素は満載でしたが、人間vsAIという対立構造だけで終わらせない深い映画でもあったと思いました。
詳細は遷移先をご確認ください。
MERCY マーシー AI裁判

