映画「ヒグマ!!」公式サイトから

 11月21日劇場公開予定の映画「ヒグマ!!」(監督・内藤瑛亮、主演・鈴木福)の公式Xが29日、「本作の公開にあたり」と題して異例の声明を発表。国内でクマによる被害や目撃情報が相次ぎ、深刻な状況が報道されていることを受け「決して軽視するものではありません」とし、「本作は『自然と人間の境界線』を真正面から描いたフィクションであり、クマという存在を単なる恐怖や脅威として描くことにとどまらず、人間社会の死角や格差、そして生存をめぐる選択を問うことを目的としています」と作品に込めた思いを記し理解を求めた。

 「本作の公開にあたり」と黄色い背景に黒文字が記されたバナーで声明を発表。「映画『ヒグマ!!』の2025年11月21日公開にあたり、現在、国内において実際のクマによる被害や目撃情報が相次いでおり、一部地域では大変深刻な状況が報道されております。被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、対応にあたる自治体や関係機関の皆様に深く敬意を表します。私たち映画『ヒグマ!!』のスタッフ・キャスト一同は、こうした現実の状況を決して軽視するものではありません。本作は『自然と人間の境界線』を真正面から描いたフィクションであり、クマという存在を単なる恐怖や脅威として描くことにとどまらず、人間社会の死角や格差、そして生存をめぐる選択を問うことを目的としています」と作品について説明。「公開に向けて、必要な配慮と周知の在り方について、引き続き関係者と慎重に協議を進めてまいります」と記した。

 以下、声明全文。

『ヒグマ!!』をご覧いただく皆様へ

本作の社会的背景について

映画『ヒグマ!!』の2025年11月21日公開にあたり、現在、国内において実際のクマによる被害や目撃情報が相次いでおり、一部地域では大変深刻な状況が報道されております。被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、対応にあたる自治体や関係機関の皆様に深く敬意を表します。

私たち映画『ヒグマ!!』のスタッフ・キャスト一同は、こうした現実の状況を決して軽視するものではありません。本作は「自然と人間の境界線」を真正面から描いたフィクションであり、クマという存在を単なる恐怖や脅威として描くことにとどまらず、人間社会の死角や格差、そして生存をめぐる選択を問うことを目的としています。

映画の企画・制作に着手したのは2023年、経済社会の死角で闇バイトに手を染めてしまう若者たちと、生存圏を追われた野生動物がぶつかり合う構図に、現代的な問いを込めたいという想いからでした。

しかしながら、現在の情勢の中で本作が実際の被害を想起させたり、ご不快な思いをされてしまう可能性があることも、私たちは真摯に受け止めております。公開に向けて、必要な配慮と周知の在り方について、引き続き関係者と慎重に協議を進めてまいります。

本作をご覧いただく皆さまが、現実との距離を意識しながら、あくまで“映画体験”として向き合っていただけるよう、最大限の注意を払ってまいります。

どうぞご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

2025年8月
映画『ヒグマ!!』
企画・プロデュース:佐藤圭一朗 株式会社Lat-Lon

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