カラーになった「Kindle Colorsoft」の登場で、電子書籍リーダー端末に注目が集まっています。これらの電子ペーパーディスプレイのデバイスはメリット・デメリットがはっきりとしているので、理解した上で使えば手放せなくなるアイテムになってくれます。長期休暇のお伴にもピッタリではないでしょうか。

本稿では、Kindleシリーズだけでなく、「楽天Kobo」の電子書籍リーダー端末、Android搭載で汎用的に使える「BOOX」シリーズからも、手頃なモデルや注目の製品をピックアップしました。

画面サイズは、小説などの文章を読むのがメインなら6インチなど、各社のラインナップで最も小型のモデルでOK。コミックを読むのがメインなら、吹き出しの中のセリフを快適に読めるという観点で、7インチ以上がオススメ。Kindleは6インチと7インチが、楽天Koboは6インチ、7インチ、8インチがラインナップされています(どちらも、より大きな10インチもあります)。

6インチの「Kindle」。19,980円ですが、セールでは16,980円などで販売されることも

7インチの「Kindle Colorsoft」。39,980円

ここで紹介する電子書籍リーダー端末はいずれも電子ペーパー(E Ink)と呼ばれるディスプレイを搭載しており、液晶や有機ELとは根本的に仕組みが異なります。外光だけでしっかりと見える印刷物のような見え方が特徴で、とにかく目に優しいのが特徴です。暗い場所では、ディスプレイ表面を導光板で明るくする“フロントライト”をオンにすることで読めます。バックライトと異なり目に優しいので、就寝前に読む場合も、目から入る刺激を抑えてくれます。

Kindleにもカラー表示対応モデルが加わったことで、ここで取り上げる3つのブランドですべてでカラーモデルがラインナップされることになりました。「Kindle Colorsoft」やKoboの「Colour」シリーズ、BOOXの「Color」シリーズなどが該当します。すでにカラー版のコミックをたくさん持っているという人は注目です。スマートフォンやタブレットのディスプレイと比べると発色は劣るので過剰な期待は禁物ですが、ライブラリ画面で表紙が分かりやすいといったメリットもあります。

Kindle Colorsoftの表示

電子ペーパーは画面を素早く書き換えることが難しいので、動画やゲームのような動きのある画面を表示しようとすると、描画が追いつかず表示が乱れ、実用には耐えません。小説やコミックのような静止したコンテンツを表示して、ページをめくるという程度の動作に割り切れば、とても快適ですから、まさに電子書籍のためのディスプレイといえます。

ちなみに最近ではスーパーやホームセンターなどの棚の値札に小さな電子ペーパーを採用し、情報を書き換えられるようにしているケースが増えています。電子ペーパーの表示の雰囲気が分からないという人は、チェックしてみるといいかもしれません。

広く電子書籍を利用するユーザーの動向、という意味では、スマートフォンを使い、Webサイトやアプリでコミックを読むというスタイルが最も普及している使い方になっています。連載作品の掲載など月刊誌・週刊誌の体裁で提供されているものも多く、こうしたWebサービスを利用する場合は、スマートフォンで見るのが最適といえます。

「Kindle」「楽天Kobo」のデバイスは、どちらも同名の電子書籍ストアとセットで利用します。ストアで作品を購入し、ダウンロードして読むというのが基本的な使い方。もっとも、購入したコンテンツの“利用権”はユーザーとストアに紐づいており、どのデバイスで読むかはあまり関係ありません。「Kindle」のストアで購入した電子書籍は、KindleのスマートフォンアプリでもKindleデバイスでも読めますし、Kindle Cloud ReaderのようにWebブラウザで読むこともできます。電子ペーパー搭載のデバイスはあくまで快適に読むためのひとつの選択肢という形です。より長時間の利用に向き、通知に邪魔されることもほぼないので、集中して読みたい、没頭したい、というときに最適です。

「BOOX」の中身はAndroidタブレットなので、使い方はAndroid搭載のスマートフォンやタブレットと同じです。Google Playで普段利用している電子書籍のストアアプリをダウンロードして利用します。KindleやKoboのほか「BOOK☆WALKER」などさまざまな電子書籍ストアアプリが利用できます。Webブラウザも搭載されているので、Web上の連載などさまざまなタイプのコンテンツに対応できます。ほとんどがmicroSDカードに対応しており、ストレージの大幅の拡張も可能なので、より自由に使いたい人、ヘビーに使いたい人向けといえます。

このほか、amazonでは長期休暇にあわせた電子書籍のセールなども展開中です。Kindle本の70%OFFセールなどを実施しているので、こうした機会に買い忘れていた本やマンガを「まとめ買い」しても良いかもしれません。

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