2025年5月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
前半は、おままごとの時間。時折息継ぎをする様に視線をそらすアノーラ。対するイヴァンの目は散漫で何も見たくないと訴えている様子で、目を合わせようとすればサングラスの後ろに逃げ込んでいく。どちらも目の演技の主張が強すぎて観ていて少し疲れる。親の描き方、アノーラとイヴァンの抱える葛藤、どちらも古典的。だが、葛藤の現れ方が今の時代を上手く表現しているので、荒唐無稽な設定なのに妙に身近に感じる。
後半、使いっ走りの男三人とアノーラがイヴァンを探し回る。何故かコミカルで虚脱的でアキ・カウリスマキやジム・ジャームッシュを思い起こさせる。
そして終盤、2時間程過ぎた頃から漸く本編に入ってくる。最後、イゴールに跨ることで気持ちを表現するアノーラ。このラストはとても切なく悲しい。それでも、イゴールが隣に居てくれたら、アノーラの未来は決して暗くはないんじゃないかなと思う。戦士イゴールは偉大なり
PR U-NEXTで本編を観る ANORA アノーラ
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