『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015年)が、5月24日放送の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて本編ノーカットでオンエアされる。
主演のトム・クルーズは現在62歳。同作の公開当時は53歳だったが、アクションは常に前作を上回るスケール感で、走る距離も作品を追うごとに長くなっている。なぜクルーズは常に進化し続け、こうも“カッコいい”を更新し続けることができるのだろうか。

クルーズは1981年に『エンドレス・ラブ』でデビュー、その後『卒業白書』(1983年)、『栄光の彼方に』(1983年)などで人気を博した。その頃の彼はルックスの良さが取り沙汰されるアイドル的な立ち位置であった。その後、1986年公開のスカイアクション映画『トップガン』でアクションや演技が高く評価され、本格派俳優としての道を歩むこととなる。
この頃から自身の身体と演技の限界を押し広げることに意欲的だったクルーズは、1996年の第1作『ミッション:インポッシブル』で初めてプロデューサーに挑戦し、監督の起用にも関与。当初「TVシリーズの映画化なんて……」と言われていたが(※1)、「古典的なアクション映画を復活させたい」とのクルーズ自身の熱量が映画を大ヒットへと導き(※2)、全米年間興行成績第3位を記録するヒットに。その後実に30年続く大人気シリーズへと成長した。そしてクルーズの放つ輝きや存在感の凄さは、同シリーズの歩みとともにあるといっても過言ではない。
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クルーズの“カッコよさ”を構成する要素、それは“まっすぐな熱さ”だろう。「信じた道を突き進む」「できるまでやる」「挑戦し続ける」……これらはクルーズがよくインタビューで語る言葉たちだ。
シリーズ最新作『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』の公開にあわせて来日した際にも、記者会見で投げかけられた「なぜモチベーションを保っていられるのか?」との問いに、「自分のやっていることに対する“情熱”と“愛”です。映画は仕事ではなく、これこそが自分だと思っています。そうやって人々に喜んでもらいたい」と語っている(※3)。これまでに何度も投げかけられたであろう問いに答えていく中で、「作り続けることこそが自分である」と、ある“確信”のようなものにたどり着いたのではなかろうか。雑念の入る余地のないまっすぐな思いは、多くの人を無条件に魅了する。
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