その刻、私は暁に抱かれていた
『海辺の生と死』『アレノ』『愛の小さな歴史』『あざみさんのこと』『アララト』など高い文学性
と街に生きる人々の生と性を独自の視線で描く手法から、孤高の映像詩人と謳われる越川道夫。コロナ禍の中、身近な人々の死と自身の眼の手術など多くの喪失の体験をした越川道夫が、その末に辿り着いたものが、この映像抒情詩”海辺の性”『背中』である。ある日突然恋人ショウイチロウに去られたハナは、ショウイチロウの親友であったアカツキと関係を結んでいる。二人はハナの元を去り何処かに消えたショウイチロウを待ち続けている。去っていった男の背中と海辺の風を感じながら、待つ女の心象風景を描いた物語。待ち続けるヒロイン・ハナ。本作が初主演となる新進気鋭の女優・佐藤里穂が鮮烈な演技をみせる。ハナの恋人ショウイチロウの親友で、ハナと関係を結びながらもショウイチロウを探すアカツキには、テレビドラマ「僕の大好きな妻」「ぴーすおぶけーき」で今最注目の俳優・落合モトキ。突然ハナの元を去っていった男・ショウイチロウを、越川監督作品の常連俳優・嶺豪一が静かに演じる。10/29(土)新宿K’s cinema他全国順次公開。

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