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写真やイラストで「読書」をする、といえば少し奇妙に聞こえるかもしれません。ですが今回記者が取材に訪れたのは、まさにそんな体験ができる書店です。
神戸市営地下鉄海岸線「みなと元町」から徒歩で5分ほど。国の登録有形文化財である海岸ビルヂング3階にある『THE BOOK END』(神戸市中央区)。東京・学芸大前『BOOK AND SONS(ブック アンド サンズ)』の姉妹店です。
オーナーが神戸出身で、建築関係の書籍を多く扱うことからこちらの場所を姉妹店に選んだとのこと
「書店」といえば壁一面に大きな本棚が並んでいることが多いイメージですが、ここはそういったものとはまるで別物。まるでインテリア雑貨のお店のようです。
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通常の書店のように背の高い本棚はなく、どの本も手に取りやすい高さに並べられています
扱っている書籍は国内外の建築関係やグラフィックデザインの本、そして写真集が中心。中には海外から直輸入した1点ものの貴重な本もあります。
実は記者は、本や書店は大好きですがアートの心得は全くというほどありません。取材中も、お話に「へええ」「そうなんですね」といった相槌しか打てず、ある意味とても場違いだった気もします。
そのとき、ある写真集が目に留まりました。
それは一番右上にある本。写真では少し分かりにくいですが、これ、とっても大きいのです。座布団くらい、といえば少し大げさですが、それくらい大きくて目立つ。
お店の方によると、こちらはアメリカの夜の家をテーマにした写真集。内容を詳しく解説してくださり、さらにその横にある写真集も紹介してくださいました。
左はジョン・ディヴォラの『Isolated Houses』。右はトッド・ハイドの『HOUSE HUNTING』
それは「砂漠の一軒家」を被写体にした写真集。先ほどの写真集も「家」がテーマであることには違いないのですが、砂漠の写真集はロサンゼルスで撮影されたもので、都市の外側にある辺境の風景を撮影したものだそうです。
どうしてこの作品が出来あがったのか。その背景をお店の方に伺っていると、「砂漠の中にある、ただの一軒家」の写真から社会が抱える問題や人が去ったあとの虚しさが浮かび上がって、まるで物語が聞こえてくるような気持ちになりました。
こちらは記者が特に気に入った一冊。1984年に出版された、イタリアの風景写真のマニフェストとも言われる写真集の再刊。フィルムで撮影されたイタリアの日常が数多く収められています。
不思議なほどこの作品に惹かれたのは、ひょっとしたら、自分の中の遠い記憶の中にある写真と重なる何かがあったのかもしれません。
作品の背景を知りたいときは、お店の方に気軽に声をかけてみてくださいね
気がつけば、取材の予定時間をすっかり過ぎてしまうほど、写真集やアートブックを「読む」ことに夢中になっていた記者。店内にはところどころに椅子が置かれていて、気になった一冊とじっくり語り合うこともできます。
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鈴木理策『SAKURA』。桜という被写体を通じて、写真という平面から「奥行き」を感じる作品
どうしてこの被写体を選んだのか。なぜこの場所を選んだのか。そこに文字の説明はなくても、写真の中に物語がある。アートの知識がなくても、そのアートを「読む」ことができる。
『THE BOOK END』は、新しい本に出会うだけでなく、その本との新しい体験に出会える書店でした。

![神戸栄町『THE BOOK END(ザ ブックエンド)』で写真集を「読む」 [画像]](https://www.wacoca.com/media/wp-content/uploads/2026/04/img69c2a9eeed2db_xl.jpg)
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ルイジ・ギッリ『Viaggio in Italia』