2026/04/03 18:00

OTOTOY EDITOR’S CHOICE Vol.371 数ヶ月後に鳴っている音楽

OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)

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遠く、中東の地で戦争が起こって約1ヶ月。戦争反対というのは当たり前。直接の暴力で命を落とす人々がいる一方で、私たちは「まだ」ごく普通の生活を送っている。おそらく石油というエネルギーを通じて、数ヶ月遅れで私たちの生活にかなり大きな影響を与えるだろうと言われている。よくて物価のさらなる高騰、場合によってはさまざまな生活物資(すでに影響がでている業界もあるようだ)や医療品、最悪、食品の枯渇もという話もある。漁業・農業にしても、石油由来の直接の商品だけでなく、とにかくこの生活はさまざまな形で石油というものが形を変えてできているということがこうした危機のときにやっと気付く。デジタルの網の目のなかでの便利な生活も物流があってこそ、もちろんサーバーとそれを束ねたデーター・センターは大量の電力が使われている。

そして数ヶ月後の音楽業界はどうなっているのだろうか。レコードやCDはもちろん石油製品の塊で、移送にもエネルギーがいる。モノの移送もそうだが、もちろん海外からのアーティストの招聘、国内のツアーにしたってそこにエネルギーが介在する。そもそも現代の音楽は電気ナシにはほぼ成立しえない。音楽のその内容にかかわらず、こうして社会の上に成り立っているということを否応なしにこうした危機を前にすると考える。いや、危機がこないと考えないものだ。もちろん考えないように逃避することも音楽の重要な側面でもあるけれども。

ここにレゲエの反戦歌 / プロトスト・ソングを集めてみた。ここにある楽曲たちは、世界的な紛争もうそうだが内容的に1970年代以降の、いわばジャマイカの特殊な政治情況からの、ストリートで起きていたいわば内戦のような代理戦争を歌った楽曲もある。

もちろんこうした憂慮がただの杞憂で済んで良かったと夏場に冷えたビールを飲みながらこうした楽曲を聞き流すことができればいいのだとけど。

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