
東京・渋谷のNHK放送センター(Ryuji / PIXTA)
2026年03月30日 17時32分
NHKの番組公式Xアカウントが3月末に複数閉鎖されることが明らかになり、波紋を広げている。
閉鎖されるのは、確認されているだけでも『100分de名著』(Eテレ)や『サイエンスZERO』(Eテレ)、さらに『時事公論』(総合)などを担当するNHK解説委員室のアカウントなどだ。
Xでは、「閉鎖」を告知する投稿に対して、「続けてほしい」と惜しむ声が相次いでいる。とりわけ『100分de名著』は6万人を超えるフォロワーを抱えており、影響は小さくない。
「アカウント削除ではなく、せめてアーカイブを残して」といった声も上がっている。
一体、NHKに何が起きているのか。
●「求められる成果水準に達することができず」
アカウント閉鎖が広く知られるきっかけとなったのは、『100分de名著』公式アカウントが3月26日に投稿した次の告知だった。
「『100分de名著』公式アカウントは3月末をもって閉鎖することが決まりました。現場では必死で運用してきたのですが求められる成果水準に達することができず私どもの力不足を痛感しております。今後は公式HPの『よくある質問』コーナーで同様の発信を続けていきます。長らく愛顧いただき深く感謝します」
これに対し、同番組に出演経験のある哲学者、國分功一郎さんはXで次のように投稿し、疑問を投げかけた。
「ここで発信することの『成果』とは何でしょう。『100分で名著』は今も素晴らしい知への道を視聴者に開き続けています。それのアシストをしてきたことが最高の成果ではありませんか」
●公式アカウントを統廃合?
では、アカウント閉鎖の背景には何があるのか。
『100分de名著』と同じように閉鎖となる『サイエンスZERO』と『解説委員室』のアカウントはいずれもフォロワー数が1万に満たないことから、「フォロワー数やインプレッション数が少ないアカウントが閉鎖になるのでは」という憶測がSNSでは流れている。
ただし、NHKの公式サイトで確認すると、3月30日現在、番組などの公式アカウントは約170あり、『100分de名著』よりフォロワー数の少ないアカウントも少なくないが、同様の閉鎖告知は確認されていない。
一方で、『解説委員室』のアカウントは3月28日、「このアカウントは4月以降 NHKニュース @nhk_news と統合することになりました」と投稿しており、アカウントの統廃合が進められている可能性もある。
●NHK「番組ホームページで発信していく」
弁護士ドットコムニュース編集部は、NHKに対して、アカウント閉鎖の理由や、「求められる成果水準」とは具体的にどのような指標・基準を指すのかなどについて質問した。
NHKは3月30日までに次のように回答した。
「SNSによる番組の周知広報については総合的に判断して実施しています。
SNSアカウントの運用に関するルールなど詳細はお答えしておりません。
なお、個別の番組アカウントの運用を終了したあとは、番組ホームページで放送予定や番組の見どころの発信を行います」
NHKでは、2025年10月からインターネットサービスを刷新し、「NHK ONE」への移行を進めている。その過程で、複数の特設サイトが削除され、存続を求めるオンライン署名活動も起きていた。
