上映される「風のマジム」で最優秀主演俳優賞を受賞した伊藤沙莉さん ©2025映画「風のマジム」 ©原田マハ/講談社
第39回高崎映画祭(20〜29日)の上映作品が決まった。受賞作を含めて55作品を紹介する。邦画、洋画セレクションなど従来の特集に加え、子どもたちや家族で映画の魅力に触れてもらう新企画「みんなで一緒に映画の時間」を用意した。22日に群馬県・高崎芸術劇場で開く授賞式には受賞者11人・組のうち、最優秀主演俳優賞の伊藤沙莉さんら10人・組の参加が決まった。(石井宏昌)
新企画は「子どもたちに映画を通してさまざまな世界を知ってもらいたい」との思いを込めた。ネーチャー・ドキュメンタリーや子どもの視点で戦争や難民を描いたアニメなど5作品で、上映前後に映画関係者と交流の機会を設ける。
2027年春に迎える同映画祭40周年に向けた映画製作企画「つなぐ未来のためのプロジェクト」は、第2弾として高崎市出身の枝優花監督が繊細でたくましい少年たちの時間を描いた「lonely hole」を公開する。県内出身の映画監督や俳優らが24年から短編を1本ずつ製作し、最終的に3本をまとめて長編オムニバス映画にする。
洋画では国内で見る機会が少ないモンゴル映画や大手が配給しない韓国のインディペンデント映画を上映。監督の舞台あいさつを予定する。日本映画界の女性監督の草分け的存在、浜野佐知監督の特集もある。
映画祭の最後を飾るのは群馬県出身の飯塚花笑監督が県内で撮影した「ブルーボーイ事件」。他にも県内で撮影したり県出身者が加わったりした地元ゆかりの映画をそろえた。
授賞式には最優秀作品賞「ふつうの子ども」から呉美保監督と子役3人らが登壇予定。俳優陣は「風のマジム」の伊藤さんら受賞者6人全員が出席する。司会は群馬県出身の俳優、岡田浩暉さんらが務める。
映画祭の志尾睦子プロデューサーは「コロナ禍を経て映画館を巡る環境が変わった。40周年の節目に向け映画祭を支えた先人たちの理想や思いを良い形でつなげていきたい」と語った。
上映は高崎芸術劇場とシネマテークたかさきなど3会場。鑑賞券と授賞式券は1日から販売している。問い合わせは同映画祭事務局=電027(326)2206=へ。
