にじさんじ所属のVTuber・栞葉るりさんが2月24日、Netflix発のオリジナルアニメーション映画『超かぐや姫!』を、古典文学の視点から読み解く配信を実施しました。
タイトルはそのまま「『超かぐや姫!』の元ネタになっているであろう古典作品を好きなだけ語って悦に入る配信」。
Netflixや劇場公開で注目を集める話題作を、平安文学や説話の文脈に接続しながら、古典文学への愛着あふれる語りが展開されました。
日本最古の物語『竹取物語』をベースにした『超かぐや姫!』
『超かぐや姫!』は、『呪術廻戦』『チェンソーマン』などのOP演出で知られる山下清悟監督による初の長編オリジナル作品。
日本最古の物語とされる『竹取物語』を下敷きに、メタバースや配信文化を織り込んだ世界観が展開されます。
Netflix配信開始翌日には国内ランキング「今日の映画TOP10」で1位を獲得。2月20日からの1週間限定劇場公開では、予約開始直後に満席となる回も続出し、直近で上映規模拡大や期間延長が発表されたばかりです。
古典への強い興味関心 “学術系VTuber”とも呼ばれる栞葉るり
栞葉るりさんは2023年11月にデビュー。チャンネル登録者数は43.5万人。
同期ユニット「みたらし団」の一員として活動する一方、『枕草子』『源氏物語』などを楽しげに語るその姿勢から、“学術系VTuber”と呼ばれることも。
2025年には古典愛をまとめた書籍『ゆるゆる古典教室 オタクは実質、平安貴族』を刊行しています。
『超かぐや姫!』帝アキラに反映されたかもしれない『竹取物語』の要素
栞葉るりさんは今回の配信で、まず『竹取物語』の構造を整理。
異常出生譚、致富長者譚、求婚難題説話という物語の3要素を提示しつつ、言葉遊びや帝(みかど)の描写にも踏み込みます。
近年の創作では、強権的に描かれがちな帝。一方で、原典では文通を重ねるプラトニックな存在でもあると説明する栞葉るりさん。
『竹取物語』の姫を想って月に抗おうとする愛の要素が、『超かぐや姫!』における帝アキラや彼が所属するグループ・ブラックオニキスのキャラクター造形にも反映されているのではないか、と語っています。
劇中の人気プロゲーマーグループ・ブラックオニキス。左から、駒沢雷(CV:内田雄馬さん)、帝アキラ(CV:入野自由さん)、駒沢乃依(CV:松岡禎丞さん) ©コロリド・ツインエンジンパートナーズ
『浦島太郎』『玉水物語』などを参照しながら『超かぐや姫!』を考察
さらに話題は『浦島太郎』へと発展。現代ではバッドエンドとして知られる物語ですが、古い文献では鶴となった浦島と乙姫が結ばれるハッピーエンド型も存在すると説明します。
『超かぐや姫!』の終盤で描かれる“記憶の共有”を玉手箱になぞらえ、人外の存在と人間が交差する瞬間として読み解く視点を提示しました。
『浦島太郎』について解説する栞葉るりさん/画像はYouTubeより
また、室町〜江戸期に成立したとされる『玉水物語』を参照し、狐が姫に仕える構図と、作品内キャラクターの関係性を重ねる考察も展開。
歴史上の人物や正倉院など、細部に潜むモチーフにも触れ、作品世界の奥行きを丁寧に掘り下げていきました。
配信の終盤、栞葉るりさんは「『超かぐや姫!』も面白いし、実は古典も面白いのかもと思ってくれた方が古典作品に触れてくれたらすごく嬉しい」と熱意を込めて語りました。

