Blackmagic Designの発表によると、クリエイティブ・ディレクター/プロデューサーのジーナ・ジゼラ・マニング氏と、ディレクターのマイク・ペッチ氏による、映画賞を受賞した最新作「Metanoia(原題)」が、Blackmagic Cinema Camera 6Kデジタルフィルムカメラで撮影され、DaVinci Resolve Studioでフィニッシングされたという。同作は、ファッションを軸に、織りなすリズムと幻想的な映像で構成されており、数々の映画賞を受賞し、2026年のロンドン・ファッション映画祭で上映される予定だ。
「DUNE/デューン 砂の惑星」、「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」、「オッペンハイマー」で知られるデヴィッド・ダストマルチャンと、女優、モデル、ファッションデザイナーとして活躍するセドナ・レッグ(Sedona Legge)が主演した「Metanoia」は、ある男が夢のような儀式と超現実的な空間に引き込まれ、彼自身の恐れ、渇望、恥と向き合っていく物語。やがて彼は、自分が求めているものは危険なものではなく、むしろ深い真実であることに気づき始める。
同作は、もともとマニング氏による写真シリーズとして制作されたが、短編映画へと発展。最終的には没入型のギャラリー体験となる予定だ。
衣装やセットを”生きた環境”として用いたディテールに富んだ映像を生み出すため、また、ダストマルチャンとレッグの演技力を適切に捉えるため、ペッチ氏と撮影監督のデヴィッド・クルータ氏は、Blackmagic Cinema Camera 6Kを採用した。
ペッチ氏は、次のようにコメントしている。
ペッチ氏:ジーナのプロジェクトの映画部分の監督を依頼された時点で、衣装とメイクが完璧なものになることは分かっていました。
色彩について、そして衣装から捉えたいディテールについて、何度も話し合いました。デヴィッド・クルータと私は、スクリーン上で最も感情に訴えるものは何かを見極める必要がありました。それが登場人物をどう形づくるのか?それにどのような照明を当てるのか?といったことです。

ペッチ氏:他の作品でBlackmagic Designカメラを使った経験から、このカメラでBlackmagic RAWで撮影すれば、私とデヴィッドとジーナが求めている映像が得られることは分かっていました。
同作には、極めて複雑な衣装や、クジャクの羽根、鎖帷子、宝石のついた被り物といった、自然素材の小道具を捉えたショットが含まれている。そして、それぞれの小道具に、出演者たちの表現や動きと同じくらい重要な物語がある。
ペッチ氏とクルータ氏は、思い描いた映像を確実に捉えるため、Blackmagic Cinema Camera 6Kのフルフレームセンサーと低照度性能を試し、その後DaVinci Resolve Studioで微調整した。
ペッチ氏:Blackmagic Cinema Camera 6Kのフルフレームセンサーを使用する利点は、焦点をさらに浅く、かつリッチにできるところでした。セドナ・レッグがテーブルの上に身を乗り出し、彼女の目がわずかにけいれんする瞬間に合わせて、カメラが寄っていくショットがあります。Blackmagicのおかげで、その瞬間を完璧に捉えることができました。
この作品は、ディテールの積み重ねによって成り立っています。これは、私が常に世界をどう見ているかの表れであり、私の記憶の多くもディテールに基づいています。木の樹皮、上着の後ろのファー、ブラインドの隙間を抜ける光などを、私は毎日、自然と目に留めています。
私たちは、通常であればあまりに野心的すぎる、あるいは実験的すぎると見なされるような、あらゆる技法やアイデアを試せることに胸を躍らせました。すべてのフレームに、手で触れられるような感覚を持たせたかったのです。そして、その制作プロセスの核にあったのは、すべてを実物で行うというこだわりでした。撮影セットは設計からすべて手作りでした。照明リグはダンサーのように動き、爪は小さな芸術作品として造形され、身体は実際の身体の動きによって変化していきました。

セドナ・レッグがデザインしたクリスタルの被り物と複雑なドレスは、撮影が非常に難しかった。ペッチ氏は、この被り物のシーンに息を引き込んだ方法を次のように説明する。
ペッチ氏:セドナがそれらをセットに持ってきた瞬間に、大変気に入りました。彼女が手作りしたんです。彼女がそれを取り出した瞬間、「ブレードランナー」のことが頭に浮かび、編集で使う効果音がすぐに思い浮かびました。
その衣装を動きのある照明セットの下に置いたとき、すべてが進化しました。クリスタルの間を縫うような光が、影の中で揺らめく様子は、未編集のテイクのままでも圧倒される美しさでした。
この撮影では、FotodioxのレンズアダプターをBlackmagic Cinema Camera 6Kと組み合わせることで、優れたマクロ映像を捉えることができました。その後、DaVinci Resolveを駆使して、ストックフッテージのグレーディングを、今回撮影した映像に合わせていきました。また、Resolveのブラーとプリズムフィルターも多用して、使用したラージフォーマットレンズのルックを合わせました。
ペッチ氏は、DaVinci Resolve Studioを使用して、編集とカラーコレクションを一人で完結させた。ペッチ氏はマニング氏と協力し、同作のルックを作り上げた。マニング氏は、ファッション写真の分野で培ってきた、色彩に焦点を当てた長年の経験を存分に活かした。
ペッチ氏:ジーナは常に色彩に焦点を当ててきた人です。彼女の写真はすべて緻密にグレーディングされています。望む結果を得るために、彼女はしばしば型破りな手法を用います。この作品はスタジオで自分がグレーディングしなければならないと分かっていました。そうしないと、カラリストを発狂させてしまうので(笑)。
本当に楽しい経験でした。DaVinci Resolve Micro Color Panelを接続したんですが、本当に大きな違いが生まれました。グレーディングの作業が、マウスをドラッグしてクリックする操作から、ダイヤルやローラーを使った音楽家のような操作へと変わります。私のやり方が根本から変わりました。そこからは、Power Window、グレインの管理、フィルムグレインの適用、RGBの分離やプリズムフィルターの作業が中心になりました。



