〇「善財童子さまの大冒険No.16」は弥勒菩薩が登場する動画でしたが、森本公誠編『善財童子 求道の旅』(東大寺)の117頁に、弥勒菩薩について「生老病死に憑りつかれ、魔王波旬の罠にもがく衆生を見て、くびきを解く無敵の勇士」と紹介しています。生老病死を四苦といいますが、人はその罠を避けて通ることはできません。善財童子さまも、修行が進むにつれ、天魔波旬の仕掛けた四苦の罠にかかって苦悩することでしょう。
〇法隆寺参詣のおり、寺域内の売店で購入した『聖徳宗課誦』で、「摧滅三界魔波旬(ざいめつさんがいまはじゅん)」の一句が目に留まりました。「摧滅」は砕き滅ぼすことですから、天魔波旬を粉々に砕くの意味となるでしょう。奈良時代に日本に伝わった仏教ですが、仏菩薩とともに魔物・波旬も伝来していたのです。(2021/04/29)
〇NHKの金曜時代劇『小吉の女房2』を視聴中のことです。勝麟太郎と柳橋の芸者文吉がデートしているのは、なんと「柳橋の第六天社」ではありませんか! 第六天社の「第六天」とは、もちろん天魔波旬のことです。江戸時代まで、天魔波旬を祀った神社は関東各地に結構、多かったようです。明治維新の時代、神仏分離令で激減したそうですが、いまでも「第六天神社」とか、「第六天魔神社」など、実在のようです。コロナが鎮められたら、一度参拝したいものです。(2021/05/18)
1 Comment
今の世の中には天魔破旬さんのような人多くないですか?でも無視・・・我が道を行く🙌