映画によってもたらされる幸福感。

それは他に類を見ない特別な心の高揚だ。

そしてお菓子もまた、他に類を見ない特別な幸福をもたらしてくれる存在ではないだろうか。

『映画』と『お菓子』
そんな愛すべき2つを掛け合わせる事によって心に鳴り響く幸福の汽笛。

このコラムは、特定の映画に似合うお菓子を開発または発見し、それを味わいながら作品に触れる事で、登場人物や作品を、より理解したり、より幸福感を感じられるような『幸せの方程式』を見つけていこうというコラムだ。

ー オールドボーイ ー

© 2003 EGG FILMS Co., Ltd. all rights reserved.

・あらすじ
平凡な会社員オ・デスはある日突然何者かに拉致され、ベッドとテレビしかない狭い部屋に監禁されてしまう。理由も目的も分からぬまま15年の歳月が流れたある日、オ・デスは突如として解放される。若い女ミドの協力を得て犯人捜しに乗り出したオ・デスの前に、謎の男ウジンが出現。ウジンはオ・デスに、監禁された理由を5日間で解き明かせと、互いの命を懸けたゲームを持ちかける。原作は日本の同名コミック。

© 2003 EGG FILMS Co., Ltd. all rights reserved.

ある日突然、理由不明のまま15年間も監禁された男、オ・デス。

解放された瞬間、彼に沸き上がるのは自由ではなく「なぜ?」という疑問と「復讐心」だった。

そして我々は「知らなきゃよかったランキング」堂々の殿堂入りを果たすこの物語の結末に導かれていく。

後の多くのアクション映画に影響を与えた、主人公がハンマー1本で数十人の敵と戦う約3分間の長回し(ワンカット)のアクションシーンは今回のセレクションのテーマにもピッタリだ。

15年という長すぎる監禁から解放れた自由、そして甘い時間も訪れる。しかし主人公の心に常に付きまとう深い苦味、僕はこの甘味と苦味を同時に味わう物語にクレームブリュレを想像していた、更に物語も後半に差し掛かる頃にはついに頭の中でクレームブリュレを作り始めていたのだ。そして僕の心はあるひとつの結論に落ち着いた、「オールドボーイ」は映画会のクレームブリュレだったの(違いますよ)だ。

観終わったあとに残るのは
ただ一杯の、苦く冷めた余韻。
それを味わえるかどうかで、この映画の評価は決まるのではないだろうか。

ー お菓子とマリアージュ ー

それでは今月はこの素敵な映画をお菓子にしてみましょう。

今回も”映画の余韻に包まれながら食べたい”というコンセプトだ。

今回はなんかもう映画を観ながら賽は投げられていたのでクレームブリュレを作っていこう。

この作品の余韻に含まれる深い”苦味”はクレームブリュレによく使われる黒糖、フランスのカソナードに少し長めにバーナーを当てる事でオ・デスの心に残る苦味を再現していこう。

そして解放れた自由、甘い時間を少し甘さを抑えたクリームで表現。

はい!

ジャンジャガジャーン

映画「オールドボーイ」の余韻を膨らませてくれる"クレーム・オ・ブリュレ”の完成だ。

主人公の力強いハンマーアクションのように、カラメルを叩き割って食べるのだ。

うーん!落ち着いた大人の味で美味しい!

そして、今月のBSSTO では、2026年の年明けに、午年ならではの「馬」が物語のモチーフとなるショートフィルム、そして、1月の1から「ワンカット」で撮影されたショートフィルムが配信されています。

その中からおすすめ作品をピックアップ。

強盗 / The Robbery
〜150以上の映画祭を沸かせた、密室ワンカット〜
製作国:スペイン
ジャンル:コメディ/ドラマ
上映時間:約10分
配信期間:2026/1/21~2026/4/21

【あらすじ】
とあるバーに強盗が入った。そこに「招かれざる」客がやってくる、それはもう一人の「強盗」。

強めで硬めのタイトルとは裏腹にとってもホッコリするお話でした。仕事が始まり疲れた時にどうぞお召し上がりください。

いかがでしたでしょうか。
今月も「映画とお菓子の方程式」をお読みくださりありがとうございます。

2026年も元旦は初日の出を見に行きました。雲があったので中々出てきてくれませんでしたが、予定時間からしばらくして雲の隙間からそれはもう素敵な太陽が顔を見せました。”素敵な1年になるに違いない”そんな気持ちにさせてくれた瞬間を読者のみなさんにおすそわけです。それでは今年もダイスケおじさんの「映画とお菓子の方程式」をよろしくお願いします。

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