11/29(土)の第2回「IBADAY」にて、「IBADAY BOOK CAFE」が開催されました。主宰は、10年以上にわたって読書会の活動を続けていらっしゃる、茨城大学人文社会科学部の西野由希子教授です。地域の方々と大学とが交わる読書会に参加して発見した魅力を、茨大広報学生プロジェクトのメンバーが学生目線でレポートします!(人文社会科学部2年 太田玲美)
サザコーヒーで大人の香りに包まれる
今回の読書会の会場は、サザコーヒー茨城大学ライブラリーカフェ店。茨城県発祥の有名コーヒーショップが、茨城大学図書館に併設されています。
店内に広がる落ち着いた雰囲気に、読書会への期待も高まります。
名作『黄金の壺』を語り合う
主催の西野先生のご挨拶で、「IBADAY BOOK CAFE」の幕が開けました。
続いて、参加者の自己紹介に移ります。
今回の参加者は9名で、うち3名は茨城大学の学生です。我々のような大学生から、ご退職後の読書生活を楽しむ年配の方まで、老若男女が集いました。年齢も性別も住んでいる市町村も異なる9人が、1冊の本を共通点に集まるなんて、素敵ですよね。
『黄金の壺』の読み具合も、「読んでみましたが、消化しきれていません」「2周目の途中です」「時間がなく、途中までしか読めていないんです」「読んではいませんが、あらすじだけ聞きました」と、人によって様々です。
自己紹介が終わると、西野先生による作品と著者の解説に続きます。
今回の読書会の課題図書は、E.T.A.ホフマン著『黄金の壺』です。ホフマンは『くるみ割り人形とねずみの王様』をはじめとして、幻想の入り混じった世界観で知られる作家です。当時は大きな文学的評価を受けませんでしたが、のちに多くの作家が彼の影響を受けています。
『黄金の壺』はドイツ・ロマン主義の代表作で、主人公の男子大学生アンゼルムスの不思議な物語が語られます。幻想的な作品ですが、古典的なメルヒエンの素材に加えて、近代文学的な要素も多く見出すことができます。
西野先生のプリントを読み、これらの解説を聞きながら、熱心にメモを取る参加者の姿も見られました。
さて、お待ちかねの意見交換です。
今回は2つのテーブルに分かれて、お互いの感想に耳を傾け合います。
「この物語は、人工の時代から自然への回帰を表現しているのではないか」との意見に、「深い。その発想は私にはなかった。素晴らしい」という称賛の声。他の参加者の方の意見に新たな刺激を受けていき、それぞれに作品の理解が深まっていきます。
自分に感想の順番が回ってくると、読書好きの皆さんにとって私の意見は稚拙かもしれない、と不安でした。しかし、頷きながら聞いてくださる皆さんの顔を見ていると、読んだ時の素直な感想が自然と声になっていきます。共感してもらえたり、面白がってもらえたりすると、嬉しい気持ちでいっぱいです。
また、本作の主人公が大学生であることから、「まだ学生でいたいと思いますか?」と、作品を離れて参加者同士の雑談も。明るい雰囲気で、話題が尽きません。
意見交換の最中、テーブルに西野先生がいらっしゃると、参加者は「こんな素晴らしい意見があったんですよ。」「最後のこの文章は、“成長”に通じる部分がありますよね。」「タイトル『黄金の壺』は、何を象徴していたのでしょうか?」と、西野先生に次々に話しかけていきます。テーブルで行き詰まってしまった疑問に対するお答えも、みんなで前のめりになって聞きます。
「あくまで私の意見ですが」と前置きしつつ、同じ1冊の本を語り合う仲間として、にこやかにお話ししてくださる西野先生でした。
1冊の本に真剣に向き合い、自分の感じたことと、他の方々が感じたこととを重ねていくことで、互いの感じ方の違い、そしてその素晴らしさに気付きます。あっという間の2時間でした。
読書会の魅力は「広がる視野、深まる理解」
ほかの皆さんはどのようなところに惹かれて読書会に参加したのか気になり、読書会終了後、参加者の方々に「読書会の良いところ」をお聞きしました。
「今日の本は最後まで読めていなかったのでドキドキしていたけど、来てみたら楽しかった」と、大学生の菊地さん。自分の専門外の本、知らなかった本、興味がなかった本も、読書会に参加すると決めれば読めるのが良いところなんだそうです。
もともと読書が好きな浅野さんは、今回は久しぶりの参加。「自分が選んで読む本に偏りがあるので、読書会に参加して普段読んでいない本を読むことで作品の視野を広げている。そして他の人とその本について話すことで、ひとりで読むよりも理解が深まる」と教えてくださいました。
船田さんは、西野先生の読書会だけでなく、市民会館や県立図書館の講座にも通っていらっしゃるそうです。「若い人の意見を聞くのが楽しいし、勉強になる。特に西野先生の講座や読書会は年齢が幅広く、若い人から自分と同じくらいの年代の人までいるのが良いんです」と、笑顔で前向きな感想をくださいました。
匿名利用可能のLINEオープンチャットで「読書会メンバー」のチャットに参加すると、開催予定のお知らせを受け取ることができます。
読書好きの方、読書を始めてみたい方、さまざまな年代の方と交流してみたい方など、まずはオープンチャットに参加してみてはいかがでしょうか。
オープンチャット「読書会メンバー」
https://line.me/ti/g2/E_slPVwOV_mqxgAwOBYZnTk4yY8_y9An19ePOw?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=default